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山縣亮太、桐生祥秀ら4人のV経験者が不在の男子100m。日本一を手にするのは誰だ!?【日本選手権】

酒井政人

2023.06.03

 サニブラウンを脅かすとすれば前回2位の坂井隆一郎(大阪ガス)だろう。

 昨季は自己ベストを10秒02まで短縮。今季はオレゴン世界陸上で金メダルに輝いたフレッド・カーリー(米国)らが参戦した5月21日のセイコーゴールデングランプリで存在感を発揮している。予選2組を10秒08(追い風1.7m)でトップ通過すると、決勝は右ふくらはぎがつりそうになりながら、10秒10(追い風0.4m)で3位に食い込んだ。「走りの内容はもう少しでしたけど、去年と比べて地力がついていると感じました。9秒台はコンディションが揃えば狙えるんじゃないかと思っています」と今大会の期待感を漂わせている。

 坂井の武器は爆発力のあるスタートだ。後半型のサニブラウンとは対極にあるだけに、前半で前回覇者の走りを崩すくらいのインパクトを与えれば、初優勝のチャンスがあるだろう。逆にサニブラウンは坂井と互角のスタートを切ることができれば、日本選手権では初となる9秒台の可能性がある(※大会記録はサニブラウンが19年に樹立した10秒02)。
 
 前回3位の栁田大輝(東洋大)は大学2年生になり、たくましさを増している。4月29日の織田記念は予選で10秒03をマークした桐生らを抑えて優勝。5月中旬の関東インカレは参考ながら10秒09(追い風3.1m)で連覇を果たした。関東インカレの100m決勝は「スタートから納得いかない部分が多すぎて、不甲斐ない走りでした」と本人は話していただけに、理想のレースができれば面白い。

 それから前回4位で9秒98の自己ベストを持つ小池祐貴(住友電工)も忘れてはならない存在だ。桐生と同学年の28歳は25歳以下の3人を相手に先輩の意地を見せるだろう。100mの日本一決定戦は今回も間違いなく盛り上がる。

取材・文●酒井政人

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