アグネスタキオンのデビュー戦(阪神・芝2000m)はとにかく衝撃的だった。ゲートを出たなりで7番手を進み、第3コーナーから徐々にポジションを上げながら2番手で直線へ。するとそこから凄まじい切れ味を発揮し、後続をぶっちぎって2着に3馬身半差を付けてゴールしたのだ。ほぼ“持ったまま”で繰り出した上がり3ハロンの時計は33秒8で、2位の34秒6に0秒8もの差があった。能力の高さは歴然としていた。
マスコミは早くも「来年のダービー馬だ」「兄弟でダービー制覇か」とマスコミ間は書き立てた。しかし陣営は冷静そのもの。新馬戦が終わった翌週、別件で栗東トレーニング・センターへ行った際、飛び込みで長浜博之厩舎を訪ねた。アグネスタキオンについての評価を訊いておきたかったのだ。しかし、長浜は言った。
「タキオンは、まだ単なる1勝馬や。1勝馬なんてトレセンを歩いたらごまんとおるやろ。現時点では話せることはないから、これから勝ち上がったら来てくれるか」
インタビュー取材は失敗に終わったが、その言葉の裏に隠された長浜の自信と余裕を感じ取って栗東を後にしたことを覚えている。
ファンとマスコミの大きな注目を集めながら向かった次走は、重賞のラジオたんぱ杯3歳ステークス(GⅢ、現・ホープフルステークス)だった。このレースはのちに語り継がれるほどの強豪が集結する黄金のレースとなった。単勝オッズ1.4倍の1番人気は前走のエリカ賞(500万下、現1勝クラス)で後続をぶっちぎったクロフネ。2番人気がオッズ4.5倍のアグネスタキオンで、3番人気はオッズ4.8倍のジャングルポケットだった。
三強のぶつかり合いは意外なほどにあっさりと決着がついた。クロフネとジャングルポケットが先団を進み、アグネスタキオンが中団を追走したこのレース。アグネスタキオンは直線に入るなり先に動いたクロフネを交わすと、後ろから迫ったジャングルポケットに2馬身半という決定的な差を付けて勝利を収めたのである。同馬が使った末脚は、2着のジャングルポケットの上がり時計を0秒4上回る34秒1という凄まじさだった。レース後、手綱をとった河内洋はアグネスタキオンを「次元が違う馬」と評し、長浜はクラシックで「三冠を取れる可能性がある馬」とコメントした。
マスコミは早くも「来年のダービー馬だ」「兄弟でダービー制覇か」とマスコミ間は書き立てた。しかし陣営は冷静そのもの。新馬戦が終わった翌週、別件で栗東トレーニング・センターへ行った際、飛び込みで長浜博之厩舎を訪ねた。アグネスタキオンについての評価を訊いておきたかったのだ。しかし、長浜は言った。
「タキオンは、まだ単なる1勝馬や。1勝馬なんてトレセンを歩いたらごまんとおるやろ。現時点では話せることはないから、これから勝ち上がったら来てくれるか」
インタビュー取材は失敗に終わったが、その言葉の裏に隠された長浜の自信と余裕を感じ取って栗東を後にしたことを覚えている。
ファンとマスコミの大きな注目を集めながら向かった次走は、重賞のラジオたんぱ杯3歳ステークス(GⅢ、現・ホープフルステークス)だった。このレースはのちに語り継がれるほどの強豪が集結する黄金のレースとなった。単勝オッズ1.4倍の1番人気は前走のエリカ賞(500万下、現1勝クラス)で後続をぶっちぎったクロフネ。2番人気がオッズ4.5倍のアグネスタキオンで、3番人気はオッズ4.8倍のジャングルポケットだった。
三強のぶつかり合いは意外なほどにあっさりと決着がついた。クロフネとジャングルポケットが先団を進み、アグネスタキオンが中団を追走したこのレース。アグネスタキオンは直線に入るなり先に動いたクロフネを交わすと、後ろから迫ったジャングルポケットに2馬身半という決定的な差を付けて勝利を収めたのである。同馬が使った末脚は、2着のジャングルポケットの上がり時計を0秒4上回る34秒1という凄まじさだった。レース後、手綱をとった河内洋はアグネスタキオンを「次元が違う馬」と評し、長浜はクラシックで「三冠を取れる可能性がある馬」とコメントした。




