メインは“次世代エース”佐山駿介＆瀧澤晃頼の飛鳥プロジェクトからの盟友コンビとマスクドミステリー＆翔太のガッツワールドからの馴染みのコンビとの闘いとなった。いきなり佐山とミステリーのTTTの所属対決で幕を開けると、気の合うタッグ同士の戦いは一進一退の好勝負を展開。佐山はキック、瀧澤はスピード、ミステリーのパワー、翔太の頭脳とそれぞれのキャラクターがぶつかり合う熱戦に観客は固唾をのんで見守った。

　終盤全員がリング上で大の字になるような魂の削り合いの終盤、先に起き上った佐山がミステリーを引きずり起こし、打撃で追い込み得意のPKからのバズソーキック、チョークスラムを狙ったミステリーの顎先にニーを叩き込み、右ストレート、ハイキック、再びバズソーで勝負をかけるも翔太がカット。佐山はバックドロップでとどめを狙うが、ミステリーは腰払いで阻止しラリアット。佐山のハイキックを冷静にガードし、必殺のチョークスラムで次世代エースの息の根を止めた。
  　マイクを手にしたミステリーは佐山に「旗揚げしてずっとメインを張った男とアンダーカードに居続けた男。今日メインで当たってこんなチャンスはないと思った。そして勢い満点の若い奴を跳ね返して勝つことができた。俺はまだまだお前の前に立って、お前より高い壁でいるからな」と堂々宣言。佐山も「壁になるっていうんだったら、ここでシングルやってくださいよ。絶対ぶち破ってやるから」と宣戦布告。ミステリーも快諾し、次回11月14日に待望のシングルが決定した。

　他にも政宗＆CHANGOvs政岡純＆木下亨平のインディジュニア世代抗争や、インディのベルトコレクター阿部史典が第一試合で登場し盛り上げるなど「おもちゃ箱を引っくり返したようなプロレス」は今回も健在。インディ統一を目指すTTTは、野望に向けて邁進する。
　
◆TTT10.10新木場試合◆
SCRAMBLE 8
2020年10月10日(土)　東京・新木場1stRING
観衆140人（札止め）

＜全対戦カード＞
［１］「新木場闘会始」（30分1本勝負）
○阿部史典＆薄井鉄央（10分45秒　お卍固め）竹田光珠＆後藤哲也●

［２］「FMWレジェンド対決！」（30分1本勝負）
○黒田哲広（7分48秒　片エビ固め）ミス・モンゴル●
※ラリアット

［３］「インディージュニア世代闘争」（45分1本勝負）
政宗＆●CHANGO（12分58秒　片エビ固め）政岡純○＆木下亨平
※Ambitions

［４］「激突！倍返しの世界ｖｓパスポートの無い世界」（60分1本勝負）
●ガッツ石島＆ツトム・オースギ＆バナナ千賀（13分22秒　エビ固め）藤原秀旺○＆塚本拓海＆木村太輔
※ロマンティックを突きぬけろ！

［５］「スペシャルタッグマッチ」（60分1本勝負）
●佐山駿介＆瀧澤晃頼（22分02秒　片エビ固め）マスクドミステリー○＆翔太
※チョークスラム
 
取材・文 /萩原孝弘