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食と体調管理

「泥だらけになっても60歳まで現役を続けたい」戦い続ける野球選手、川﨑宗則の食と栄養へのこだわり

SLUGGER編集部

2021.08.01

メジャーではコミカルなキャラクターで人気を博したのが印象深いが、それと同時にコンディション管理について多くのものを学び取った。(C)Getty Images

メジャーではコミカルなキャラクターで人気を博したのが印象深いが、それと同時にコンディション管理について多くのものを学び取った。(C)Getty Images

――川﨑選手はソフトバンクの他にも、メジャーや台湾も含めさまざまな球団に在籍していますが、他の球団でも食事は充実していましたか?

「僕はメジャーで3球団、マイナーで3球団に所属しましたが、食事のことはどのチームもすごく気にしていました。マイナーリーグはハンバーガー・リーグ(ハンバーガーしか食べられないほど給料が安いという意味)なんて言われますが、毎日がハンバーガーということはないし、僕自身も食事がしっかりとれるようにやっていたので。メジャーも日本も、食事に関しては本当にお金をかけていると思いますね。

 メジャーと日本の決定的な差は、日本は試合が終わってからの食事が遅れているということです。たとえば日本では、試合が終わって1時間や2時間後に、自分の家へ帰って食事をとる。試合が終わるのが10時だとすると、食事をとるのは11時半くらいになります。1時間半ほど空いてしまうんですよ。それは遠征しても同じで、例えばソフトバンクが札幌ドームに遠征して、練習が終わってもすぐには食事が取れないんです。ホテルに帰って食事の時間を待っていると、それこそ1~2時間も空いてしまう。でも、実はこれには問題があります。

 メジャーでは試合が終わったら、ユニフォームのままですぐに食事が取れるんですよ。ほぼ時間が空かないで栄養補給ができる。それこそ30分も空かないです。これがすごく大事。運動し終わった後に1時間以上も空いて食事をとっても、栄養補給ができないんです。身体が一番熱い状態で栄養を補給しないと、細胞が開いていないので、吸収されにくい。だからこそメジャーの選手は、試合が終わった後、ユニフォームがドロドロのままでも手だけを洗って、みんなでステーキを食べたりする。これは僕もメジャーに行って、初めて気がつきました。

 メジャーはどの球場に行っても、ホームチームでもビジターチームでも同じルーティーンなんです。でも、日本では、シーズンは140試合以上ある中で、半分の70試合以上は遠征になりますから、70日以上も栄養補給ができないことになります。対してメジャーリーグは162試合あったら、162日ちゃんと栄養補給ができる。それは大きな差ですよ」
 

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