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海外サッカー

「キング・カルロ5世は勝ち続ける」欧州5大リーグ制覇一番乗りの名将アンチェロッティ。伊メディアが“成功の秘訣”を指摘

THE DIGEST編集部

2022.05.02

レアル・マドリーを35回目のリーガ優勝に導いたアンチェロッティ監督(中央)。今後は6か国目でのタイトル奪取もあるか? (C) Getty Images

レアル・マドリーを35回目のリーガ優勝に導いたアンチェロッティ監督(中央)。今後は6か国目でのタイトル奪取もあるか? (C) Getty Images

 現地時間4月30日に行なわれたラ・リーガ第34節で、レアル・マドリーはエスパニョールを4-0で下し、2シーズンぶり通算35度目となるリーグ優勝を決定した。

 本拠地サンチャゴ・ベルナベウに5万8000人の観客を迎えて臨んだ一戦、「エル・ブランコ」はロドリゴの2発、マルコ・アセンシオ、そして絶好調カリム・ベンゼマのゴールで難なく大勝を収め、4節を残して歓喜の瞬間を迎えたのだった。
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 名門クラブがまたひとつ新しい栄光を手にしたこの試合で、監督のカルロ・アンチェロッティは大偉業を達成した。2004年にミランでセリエAを制して以降、10年にチェルシー(プレミアリーグ)、13年にパリ・サンジェルマン(リーグアン)、17年にバイエルン(ブンデスリーガ)でそれぞれのリーグ制覇にチームを導いてきたイタリア人智将は、今回の勝利によって、欧州5大リーグ全てを制した初めての監督となったのである。

 サッカー史上の偉人となった62歳のイタリア人は「これ以上ない名誉だ。私は自分のやっていることが好きであり、5つのリーグでの優勝は、それが良い形でやれたことを意味している。レアル・マドリーにいられること、このクラブでタイトルを勝ち取るのを誇りに思うし、続けて行きたい」と喜びを表わし、マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長は昨夏に電撃復帰した指揮官を「強力な戦力を持つチームを最高の形で管理できる存在だ。彼は最高の監督である」と賛辞を惜しまない。

 1995年にレッジャーナで指導者としてのキャリアをスタートさせて以降、ここまで11のクラブを率い、計22個のタイトルを手にしてきた名将が到達した大きな高み。優雅なMFとしてローマ、ミランで国内はもちろん、欧州&世界制覇も経験、イタリア代表でもワールドカップ3位入賞を果たすなど、選手としても輝かしい実績を築いた男が、監督としてさらなる勲章を手にしたのである。

 ちなみに、「5大リーグ」という括りを外しての欧州5リーグ制覇を果たしたことがある指揮官は、旧ユーゴスラビアのトミスラフ・イビッチ(1933~2011)で、ハイデュク・スプリト(旧ユーゴ)、アヤックス(オランダ)、アンデルレヒト(ベルギー)、パナシナイコス(ギリシャ)、ポルト(ポルトガル)で国内リーグを制した。

 1987年には大雪の国立競技場でペニャロールを下した伝説のトヨタカップで世界一の称号も手に入れたイビッチ監督は、アンチェロッティ監督を上回る6か国でタイトルを獲得し(スペインのアトレティコ・マドリーでコパ・デル・レイに優勝)、イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』から「最も成功した監督」と称賛されたが、アンチェロッティが今後、これを超えられるのか興味深い。
【動画】レアル・マドリーが35回目の優勝を決めたエスパニョール戦! 

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