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大学野球

【全日本大学野球選手権「注目」のドラフト候補投手】総合力が光る椋木、本格派左腕の黒原&隅田の上位候補に熱視線<SLUGGER>

西尾典文

2021.06.06

椋木をはじめ、ドラフト1位候補と評価の高い好投手が複数いる。写真:西尾典文

椋木をはじめ、ドラフト1位候補と評価の高い好投手が複数いる。写真:西尾典文

 6月7日から全日本大学野球選手権が開幕する。昨年はコロナ禍の影響で中止となったが、毎年多くのドラフト候補が出場することもあって、連日12球団のスカウト陣が視察に訪れている。今年は昨年の早川隆久(早稲田大→楽天)や佐藤輝明(近畿大→阪神)のような超目玉と言える存在は不在だが、それでも有力候補は少なくない。そんな中から、特に注目の投手5人をピックアップして紹介しよう。

【投手】
椋木蓮(東北福祉大)右投右打/高川学園高出身
黒原拓未(関西学院大) 左投左打/智弁和歌山高出身
隅田知一郎(西日本工大) 左投左打/波佐見高出身
森田晃介(慶応大)右投右打/慶応高出身
小向直樹(共栄大)右投右打/桶川高出身

 まず投手で上位指名の可能性が高いのが椋木、黒原、隅田の3人だ。その中でも総合力では椋木が一歩リードしている印象を受ける。層の厚い東北福祉大投手陣で1年春から先発の一角に定着し、一時期は故障に苦しんだものの昨年秋にはリリーフで見事に復活。この春は再び先発に戻り、しっかりと結果を残してみせた。

 
 スリークォーター気味の腕の振りでボールの角度はそれほどでもないが、ストレートはコンスタントに150キロ前後をマークし、勢いは申し分ない。さらに、本格派でありながら制球力も高く、変化球も自在に操る。リーグ戦の最終節で仙台大に打ち込まれたものの、ボール自体は素晴らしいものがあった。リリーフであれば即戦力としても期待できる投手で、この大会でしっかり結果を残せば1位指名の12人に入ってくる可能性は高い。

 続く黒原、隅田はともに最速150キロ以上をマークする本格派サウスポー。黒原は昨年までは一本調子になって痛打を浴びるケースが多かったが、この春は終始安定した投球を見せてMVP、最優秀投手、ベストナインの三冠に輝いた。上背はないが躍動感あふれるフォームは迫力十分で、強気で攻めるピッチングに加えて走者を背負ってから粘れるようになったのは大きな成長だ。
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