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プロ野球

逸材を最も多く指名できた球団はどこなのか? 「ドラフト候補ランキング」から振り返る2022年のドラフト<SLUGGER>

西尾典文

2022.10.26

9球団が事前に1位指名を公表した今年のドラフトで、果たしてどの球団が最も逸材を指名できたのだろうか。

9球団が事前に1位指名を公表した今年のドラフトで、果たしてどの球団が最も逸材を指名できたのだろうか。

 10月20日に行われたプロ野球ドラフト会議。思惑通りの指名ができたかなどの考察も多いが、今回は補強ポイントについては度外視し、単純に選手の実力と将来性のみで各球団の採点を行ってみたい。採点はA、B、C、Dさらに+、無印、-をつけて12段階になるようにした。また選手の評価については、下記のドラフト会議前に公開した『ドラフト候補ランキング』を参考にしてもらいたい。

【表】2022ドラフト候補ランキング最終版1~50位一覧(10月6日時点)

■巨人:A+
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:浅野翔吾(高松商/ランキング3位)
2位:萩尾匡也(慶応大/ランキング41位)
4位:門脇誠(国学院大/ランキング30位)
育成1位:松井颯(明星大/ランキング27位)
育成2位:田村朋輝(酒田南高/ランキング50位)
育成6位:三塚琉生(桐生第一高/ランキング42位)

 ランキング上位の選手は1位の浅野だけだったが、支配下で3人、育成でも3人と12球団で最多となる合計6人がランクインしたことでトップ評価とした。3位の田中千晴(国学院大)もブレイクがもう少し早ければ十分ランクインしていた選手で、5位の船迫大雅(西濃運輸)も年齢を考慮して外しただけで実力は十分。特にヒットと言える指名が育成でランクインした3人。いずれも育成になったのが不思議な選手ばかりで、1位の松井は早くから支配下登録されても全くおかしくない。投手も野手も大きな底上げとなったことは間違いないだろう。
 
■日本ハム:A
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:矢澤宏太(日体大/ランキング1位)
2位:金村尚真(富士大/ランキング11位)
4位:安西叶翔(常葉大菊川/ランキング25位)
5位:奈良間大己(立正大/ランキング34位)

 ランキングトップの矢澤はもちろん大きいが、同じくらいプラスだったのが2位で指名した金村だ。多くの球団が外れ1位候補に挙げていたと思われる実力者で、ウェーバー順トップの強みを最大限生かすことができたと言えるだろう。4位の安西も高校生の投手では3番目に高く評価していた選手で、将来性は今年指名された選手の中でも上位である。また5位の奈良間も下級生の頃から活躍し続けている実力者だ。3位という高い順位で28歳の加藤豪将(メッツ)を指名したのは気になったが、指名した選手に関してはいずれも実力者が揃っているという印象だ。

■オリックス:A-
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:曽谷龍平(白鴎大/ランキング2位)
2位:内藤鵬(日本航空石川高/ランキング6位)
4位:杉澤龍(東北福祉大/ランキング33位)
育成2位:才木海翔(大阪経済大/ランキング47位)

 支配下で指名した5人のうち、ランクインしていた選手は3人だったが、曽谷がランキング2位、内藤がランキング6位と、ドラフト1位クラスの選手を2人も指名できたことが最大のヒットだ。しかも曽谷は左のエース候補、内藤は将来の中軸候補と投打の柱になれる可能性を秘めた選手であり、この上位2人だけでも今年のドラフトは成功と言えるかもしれない。更に4位の杉澤、育成2位の才木も大学球界では名の知れた実力者である。トータルで見れば巨人、日本ハムと大きな差はなかった。
 

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