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球界最高給でも大学アメフトHCの半分以下!カウンセル監督のカブス移籍で浮き彫りになったMLB監督の“薄給”ぶり<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.11.07

球界屈指の敏腕監督として知られるカウンセル。メッツ移籍が有力と思われていたが、カブスが見事争奪戦に勝利した。(C)Getty Images

球界屈指の敏腕監督として知られるカウンセル。メッツ移籍が有力と思われていたが、カブスが見事争奪戦に勝利した。(C)Getty Images

 FA市場開幕を前に、ひと足早く“大物監督”の移籍が実現した。11月6日(現地)、カブスは新監督として、今季までブルワーズで指揮を執っていたクレイグ・カウンセルを招聘したことを発表。これに伴い、デビッド・ロス監督は解任されることとなった。

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 2015年にブルワーズの監督に就任したカウンセルは、決して補強資金が潤沢とは言えないブルワーズを9年間で5度もプレーオフに導いた辣腕。最優秀監督の受賞こそないが、投票2回がこれまで4回。今季もファイナリストに名を連ねている。

 今季限りで契約が切れたことを受け、残留を求めるブルワーズに加え、メッツやガーディアンズも熱心に勧誘していたが、5年4000万ドルという破格の好条件を提示したカブスが獲得に成功した。年平均800万ドル(約12億円)のサラリーはMLBトップで、カウンセルは「球界で最も高給取りの監督」となった。

 ただ皮肉にも、今回の件を機に、MLBの監督の"薄給ぶり"が改めて注目されている。各スポーツの最高給監督(ヘッドコーチ)を見ると、NFLではニューイングランド・ペイトリオッツのビル・ベリチックが2000万ドル、NBAではモンティ・ウィリアムズ(デトロイト・ピストンズ)の1305万ドルがトップで、カウンセルはベリチックの半分にも満たない。それどころか、大学フットボールの名ヘッドコーチとして知られるニック・セイバン(アラバマ大)の1140万ドルすらも大きく下回っている。
『USAトゥディ』紙によると、MLBの監督の半数は年俸175万ドル以下で、100万ドル未満も6人いるという。就任から9年連続でプレーオフにチームを導き、20年にはワールドシリーズ優勝を果たしたドジャースのデーブ・ロバーツ監督でさえ300万ドル程度。当然、コーチになるとさらに薄給になる。そのため、最近はMLB球団のコーチ職を断って大学の指導者を選ぶケースも出てきている。

 今回のカウンセルの“大型契約”は、こうした現状を打破するきっかけになるだろうか?

構成●SLUGGER編集部

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