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MLB

戦力充実の世界一レンジャーズが抱える"時限爆弾"とは...大谷獲得候補チームの「○と×」【ア・リーグ編】<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2023.11.25

「勝てるチーム」と希望していると言われる大谷。果たして来季はどの球団のユニフォームに袖を通すのか。(C)Getty Images

「勝てるチーム」と希望していると言われる大谷。果たして来季はどの球団のユニフォームに袖を通すのか。(C)Getty Images

 サンクスギビング(感謝祭)が終わり、いよいよ本格化しそうな大谷翔平争奪戦。そこで、それぞれの獲得候補球団のプラス要因とマイナス要因を改めてまとめてみた。今回はア・リーグ5球団をピックアップした。

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▼レンジャーズ
○大谷獲得で王朝構築を
 2021年オフから始まった怒涛の大補強が実を結び、今季は球団創設63年目にして悲願のワールドチャンピオンに輝いた。ミッチ・ガーバーがFAとなり、DHは現在空席。ファーム組織は充実していて、ジョシュ・ヤングやエバン・カーターに続く若手の台頭にも期待できる。17年オフにも大谷獲得に乗り出しており、ドジャースに次ぐ有力候補と見る向きも少なくない。

×3~4年後の財政状況に不安
 すでにコリー・シーガー、ジェイコブ・デグロムらと超大型契約を結んでおり、この上さらに大谷が加わると、3~4年後にはかなりやり繰りが苦しくなるのは自明。下手をすると、現在のエンジェルスのような状況になっている可能性もなくはない。しかも、世界一になったことで「どうしても勝たなければ」という切迫感が多少なりとも薄れたことは確かで、大谷獲得にどこまで本腰で取り組むかもいまひとつ不透明ではある。

▼レッドソックス
○00年以降の世界一4度はMLB最多
 2000年以降のワールドチャンピオン4度はMLB最多を誇る一方、ここ4年で地区最下位3度と振れ幅が激しすぎる。近年掲げてきた「合理的なチーム作り」がいまひとつ成功しておらず、今オフの編成トップ交代を機に大物獲得路線に転換するかどうか注目される。本拠地フェンウェイ・パークは1920年開場の現本拠地ではMLB最古の球場。大谷自身、独特の魅力を持ったこの球場を気に入っているとも言われている。
×超激戦区で埋没する可能性も
 向こう数年で期待のプロスペクトが複数昇格予定ではあるが、ア・リーグ東地区は今季3球団がプレーオフに進出し、レッドソックスを除く4球団が勝ち越し。ジャイアンツと同様、大谷に対して勝利を「約束」できないのはマイナス材料だろう。

▼ブルージェイズ
○世界一の「ラストピース」へ
 21年に大谷とMVPを争ったブラディミール・ゲレーロJr.とボー・ビシェットを軸に、ここ4年でプレーオフに3度出場したが、いずれも初戦敗退。1993年以来の世界一へ向けてさらなる一押しが必要な状況で、事実『ジ・アスレティック』のケン・ローゼンタールら有力記者が大谷移籍先の「大穴」としてブルージェイズを挙げている。

 親会社のロジャース・コミュニケーションズはカナダを代表する通信企業で、その気になればぜいたく税も物ともしない財力はある。花巻東高の先輩・菊池雄星も在籍しており、ブルージェイズ入りが実現すれば、東北の野球ファンにとっては胸熱の展開だろう。

×3年後の未来予想図が不透明
 ゲレーロJr.、ビシェットとも25年オフにFA。下手をすると「大谷が入ったはいいが、2人とも2年後には流出」というパターンも考えられる。事実、ビシェットにはこのオフすでにトレードの噂が浮上。3年後のチームの青写真が明確に描けない状況は不安要素だ。
 
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