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高校野球

U-18敗退の悔しさは人生の糧。藤原恭大、上林誠知が語った日本代表を経験した意義

氏原英明

2019.09.08

日本代表での「経験」を思い思いに語る藤原(左)と上林(右)。U-18W杯では唯一無二の体験ができたという。写真:山手琢也/徳原隆元(THE DIGEST編集部)

日本代表での「経験」を思い思いに語る藤原(左)と上林(右)。U-18W杯では唯一無二の体験ができたという。写真:山手琢也/徳原隆元(THE DIGEST編集部)

 初優勝を目指した戦いは、そのはるか手前で水泡に帰した。

 第29回U-18ベースボールワールドカップ(以下W杯)に臨んでいた日本代表は、スーパーラウンドで2敗目を(通算3敗)喫して大会4位という結果に終わった。9月7日のオーストラリア戦の敗退後、主将の坂下翔馬(智弁学園高)が涙で言葉に詰まらせていたシーンを見ていると、代表選手の面々は今夜、眠れぬ夜を過ごすことになるに違いない。

 とはいえ、U-18世代、いわば、高校生を代表した20人の選手たちは貴重な機会を得ることができたはずだ。同世代の選りすぐりのメンバーと戦えたこと、世界を肌で感じれたこと、国際大会を戦う難しさを感じたことなど、この大会で得たものは枚挙に暇がない。

「U-18に入るまではメジャーに行きたいとはそれほど強くは思っていなかったんです。でも、アメリカと対戦して、自分たちより格上がいることを知った。あそこの世界でやりたいと感じました」

 そう語っていたのは、大阪桐蔭高校2年次にU-18W杯に出場し、今はロッテのユニフォームを着る藤原恭大だ。

 藤原はプロ1年目の今季に開幕戦スタメン出場を果たしたものの、その後はファームで研鑽の日々が続いている。しかし、彼が高校2年から3年にかけてグンと伸び、ドラフトで3球団が競合するまでの実力を身に付けた背景には、このU-18W杯の存在がある。

 藤原は高校2年春のセンバツで優勝するなど、スター街道を歩み始めていた。それでも満足することなく自分を高められたのは、その先に見える世界を感じていたからに他ならなかった。

「ワールドカップでは、アメリカには本当に歯が立たなかった。このままでは悔しいんで、いつかはもう一度、あいつらと対戦したいという気持ちは強くなりました」。


 また、U-18高校日本代表にメンバー入りしながら、主力選手として試合にできることができず、その悔しさを持ち続けた選手もいる。

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