現地6月6日、シカゴ・ホワイトソックスのトニー・ラルーサ監督が監督通算2764勝目を挙げ、ジョン・マグローを抜いて歴代2位に躍り出た。
この数字が何よりも雄弁に物語っているように、ラルーサは球史に残る名将だ。オークランド・アスレティックスやセントルス・カーディナルスで3度の世界一を達成し、2015年に殿堂入り。そして今季、ホワイトソックスで11年ぶりの監督復帰を果たした。
実績に関しては文句のつけようがないラルーサだが、最近はメディアやファンから批判的な目を向けられることが少なくない。端的に言えば、時代の変化についていけない“老害”扱いをされてしまっているのだ。
象徴的な一件が、5月17日のツインズ戦だ。15対4とホワイトソックスが大量リードした8回、カウント3-0からホームランを打った自軍のヤーミン・メルセデスに激怒。「スポーツマンシップや相手への敬意に欠ける」と公然と批判し、「報復死球をぶつけられても仕方がない」とまで言った(事実、翌日の試合でその通りになった)。
不文律を意識した発言だったが、ラルーサは各方面から大きな批判を浴びた。通算251勝を挙げたCC・サバシアは監督が自軍の選手に味方しないとは何事だと憤慨し、「チームの指揮を執る資格はない」と言い切った。さらにホワイトソックスの選手からも異論が相次ぎ、カーディナルス時代にもラルーサの下でプレーしたランス・リンは「長いことプレーしている間に、不文律なんてものはなくなった」と異を唱えた。
【動画】歴代屈指の名将ラルーサが飲酒運転で逮捕される一部始終が明らかに!
ここ数年、MLBでは「球界の不文律」をめぐる世代間論争が激しさを増しており、ラルーサの発言はそこに新たな火種を提供した形だ。ただ、少し前までは「オールドスクール派」に賛同する人も多かったが、最近は時代が変わり、ラルーサの意見は今や少数派になろうとしている。
実は「時代遅れぶり」を印象付ける事件がこの前にも起きていた。5月6日のレッズ戦で、延長タイブレークのルールを勘違いしていたことが、試合後の記者会見で明らかになったのだ。そのため、「不文律にはうるさくても本物のルールを知らないじゃないか」と揶揄された。さらに最近は、監督就任直前に飲酒運転で逮捕された際の映像がネットに流出。文字通り“老醜”をさらしてしまった。
御年76歳。彼が現場を離れていたこの10年の間に、MLBは大きく様変わりした。コリジョン・ルールやタイブレークは、以前に指揮を執っていた頃には存在しなかったルールだ。さらに選手の気質や球界を取り巻く環境も変わった。それゆえにラルーサは時代遅れの存在になりつつあるのかもしれない。もっとも、彼の方も時代に迎合しようとはまったく思っていないだろう。
この数字が何よりも雄弁に物語っているように、ラルーサは球史に残る名将だ。オークランド・アスレティックスやセントルス・カーディナルスで3度の世界一を達成し、2015年に殿堂入り。そして今季、ホワイトソックスで11年ぶりの監督復帰を果たした。
実績に関しては文句のつけようがないラルーサだが、最近はメディアやファンから批判的な目を向けられることが少なくない。端的に言えば、時代の変化についていけない“老害”扱いをされてしまっているのだ。
象徴的な一件が、5月17日のツインズ戦だ。15対4とホワイトソックスが大量リードした8回、カウント3-0からホームランを打った自軍のヤーミン・メルセデスに激怒。「スポーツマンシップや相手への敬意に欠ける」と公然と批判し、「報復死球をぶつけられても仕方がない」とまで言った(事実、翌日の試合でその通りになった)。
不文律を意識した発言だったが、ラルーサは各方面から大きな批判を浴びた。通算251勝を挙げたCC・サバシアは監督が自軍の選手に味方しないとは何事だと憤慨し、「チームの指揮を執る資格はない」と言い切った。さらにホワイトソックスの選手からも異論が相次ぎ、カーディナルス時代にもラルーサの下でプレーしたランス・リンは「長いことプレーしている間に、不文律なんてものはなくなった」と異を唱えた。
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ここ数年、MLBでは「球界の不文律」をめぐる世代間論争が激しさを増しており、ラルーサの発言はそこに新たな火種を提供した形だ。ただ、少し前までは「オールドスクール派」に賛同する人も多かったが、最近は時代が変わり、ラルーサの意見は今や少数派になろうとしている。
実は「時代遅れぶり」を印象付ける事件がこの前にも起きていた。5月6日のレッズ戦で、延長タイブレークのルールを勘違いしていたことが、試合後の記者会見で明らかになったのだ。そのため、「不文律にはうるさくても本物のルールを知らないじゃないか」と揶揄された。さらに最近は、監督就任直前に飲酒運転で逮捕された際の映像がネットに流出。文字通り“老醜”をさらしてしまった。
御年76歳。彼が現場を離れていたこの10年の間に、MLBは大きく様変わりした。コリジョン・ルールやタイブレークは、以前に指揮を執っていた頃には存在しなかったルールだ。さらに選手の気質や球界を取り巻く環境も変わった。それゆえにラルーサは時代遅れの存在になりつつあるのかもしれない。もっとも、彼の方も時代に迎合しようとはまったく思っていないだろう。