プロ野球

【2021主力選手通信簿|オリックス】投手“五冠“を達成した山本以外にも宮城、宗ら若手が台頭!<SLUGGER>

藤原彬

2021.12.07

実に15年ぶりの投手五冠を達成した山本。圧倒的な成績で、最高評価は言うまでもない。写真:田口有史

 全12球団の主力選手の2021年シーズンを5段階の通信簿形式で振り返っていく同企画。各選手のこれまでの実績や期待値も踏まえて査定し、評価していく。今回は、昨年の最下位から下克上を果たし、25年ぶりのリーグ優勝を果たしたオリックスだ。

※A=よくできました、B=まずまずです、C=可もなく不可もなく、D=がんばりましょう、E=ガッカリです

【投手】
●山本由伸
[試合] 26 [勝敗] 18-5 [防御率] 1.39
[投球回] 193.2    [K/9] 9.57 [BB/9] 1.86
評価:よくできました(A)
東京五輪でもエースとして活躍した本格派は6月以降の月間MVPを独占し、史上8人目の投手"五冠"(18勝、勝率.783、206奪三振、防御率1.39、4完封)を達成。15連勝でシーズンを終え、全会一致で沢村賞に選ばれた。

●宮城大弥
[試合] 23 [勝敗] 13-4    [防御率] 2.51
[投球回] 147.0    [K/9] 8.02 [BB/9] 2.39
評価:よくできました(A)
10代と思えないマウンドさばきで13勝、勝率.765、防御率2.51は山本に次ぐリーグ2位と、チーム躍進の原動力になった。6月2日の阪神戦で黒星を喫し、ゲン担ぎに伸ばしていた髪をばっさり。「神様、仏様、宮城様」も流行した。
 
●田嶋大樹
[試合] 24 [勝敗] 8-8 [防御率] 3.58
[投球回] 143.1    [K/9] 8.48 [BB/9] 3.01
評価:まずまずです(B)
故障に悩まされた過去も昔とばかりに、2年連続で規定投球回をクリア。前年から奪三振率が2個近くも上昇し、ゴロ率も向上。ロッテ相手に3勝、防御率2.37と好投した点もポイントが高い。

●山﨑福也
[試合] 22 [勝敗] 8-10 [防御率] 3.56
[投球回] 116.1    [K/9] 5.80 [BB/9] 1.86
評価:まずまずです(B)
休養を挟みながらキャリアハイの8勝。リーグ最多の10敗も、自己最多のイニング数を積み重ねた勲章か。制球が冴え、プロ入り以降は2に達したことがなかったK/BBは3.13まで改善した。

●増井浩俊
[試合] 15 [勝敗] 3-6    [防御率] 4.94
[投球回] 71.0    [K/9] 5.70 [BB/9] 3.68
評価:がんばりましょう(D)
チーム事情で先発に再転向したものの、奪三振率5.70はリーグ平均を下回り、防御率は自己ワースト。中継ぎ登板した日本シリーズ第4戦で黒星を喫し、史上9人目の2球団で日本シリーズ敗戦投手になった。

●山岡泰輔
[試合] 12 [勝敗] 3-4    [防御率] 3.89
[投球回] 69.1    [K/9] 9.61 [BB/9] 2.60
評価:がんばりましょう(D)
自己最多の12奪三振を挙げた6月8日の巨人戦後に右ヒジのクリーニング手術を受けて長期離脱も、日本シリーズで復帰して白星も。12先発、69.1投球回は奇しくも前年とまったく同じだった。