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ブルージェイズはずばり世界一、エンジェルスはワイルドカードが精一杯?日本人選手所属チームの「リアルな目標」<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.04.07

全30球団の中でプレーオフに出場できるのは12球団。今年はどの日本人選手が10月の舞台に立つことになるだろうか。(C)Getty Images, REUTERS/AFLO

 いよいよ2022年のMLBが幕を開ける。日本人選手が所属するチームの今季の「現実的な目標」は一体どのあたりなのか。トミー・ジョン手術で今季全休が濃厚な前田健太(ツインズ)、40人枠から外れた有原航平(レンジャーズ)を除く7人の所属チームの戦力状況を確認しておこう。

●ブルージェイズ
所属日本人選手:菊池雄星、加藤豪将
MLB.comパワーランキング:2位
2022年の目標:ワールドチャンピオン

 4月4日(現地)にMLB.comが発表した開幕直前のパワーランキングではドジャースに次いで30球団中2位、アメリカン・リーグでは最高の評価を得たのがブルージェイズだ。

 昨季は地区4位ながらプレーオフにあと一歩と迫る90勝。大谷翔平とMVP争いを繰り広げたブラディミール・ゲレーロJr.を擁し、さらにオフの補強で好投手ケビン・ゴーズマンや球界最高の三塁守備を誇るマット・チャプマンを獲得、若手とベテランが融合した理想のチームが完成した。
 今季の目標はずばり1993年以来のワールドチャンピオン。ゲレーロJr.は「去年は予告編、今年は本編さ」と豪語し、ファンの期待も否が応でも高まっている。だがこれは同時に、周囲の視線が厳しくなることも意味する。3年3600万ドルで加入した菊池は先発5番手という位置付けだが、フルシーズン稼働して防御率3点台に収めたい。念願のメジャー昇格を果たすことが濃厚な加藤は、内外野をこなすユーティリティとしてシーズンを通して貢献できるか注目だ。

●パドレス
所属日本人選手:ダルビッシュ有
MLB.comパワーランキング:10位
2022年の目標:ワイルドカード

 昨季は不発だったとはいえ、先発投手陣は実力者揃い。開幕投手を務めるダルビッシュ有と元サイ・ヤング賞左腕のブレイク・スネルに加え2人のノーヒッター経験者(ジョー・マスグローブ、ショーン・マナエア)が並ぶ布陣は豪華そのもので、トミー・ジョン手術から復帰のマイク・クレビンジャーが三振を奪いまくる本来の投球を見せてくれれば、30球団トップレベルの陣容になる可能性を秘めている。

 だが、打線は不安材料が多い。昨季は得点数リーグ11位と、ただでさえ強力とは言えない中、本塁打王のフェルナンド・タティースJr.が手首の故障で大幅出遅れが決定。フロントもオフからずっとFAやトレードで補強を試みているが、鈴木誠也獲得に失敗するなど、なかなか効果的な一手を打てずにいる。
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