3月8日に開幕した第5回ワールド・ベースボール・クラシック(以下WBC)。全20ヵ国が4つのプールに分かれ、まずは1次ラウンド突破を争う。ここでは、現地11日からアメリカ、アリゾナ州フェニックスのチェイス・フィールドで行われるプールC5ヵ国それぞれの戦力を確認しておこう。
●アメリカ
戦力評価:A
2017年に大会初制覇を果たした野球の母国が、今回は連覇に向けてさらなる豪華メンバーをそろえてきた。真っ先に出場を表明した現役最強メジャーリーガー、マイク・トラウト(エンジェルス)が招集に尽力し、同じMVP男のムーキー・ベッツ(ドジャース)、ポール・ゴールドシュミット(カーディナルス)をはじめとして、大会史上でも屈指の最強打線を構築。元本塁打王が4人、首位打者が3人もいて、パワーとアベレージ両方に隙がない。
一方、投手陣は打線と比べるとやはり見劣りする。サイ・ヤング賞3度のクレイトン・カーショウ(ドジャース)の辞退もあり、先発陣は柱が不在。おまけに、通算195勝のアダム・ウェインライト(カーディナルス)、日本でも活躍したマイルズ・マイコラス(カーディナルス)と技巧派が中心で力感に欠ける。
ブルペンも、デビン・ウィリアムズ(ブルワーズ)のチェンジアップ、ライアン・プレスリー(アストロズ)のカーブ、アダム・オッタビーノ(メッツ)のスライダーなど、球界最高の変化球の持ち主が何人も名を連ね、メンバーはまずまず揃っているが、ドミニカ共和国の豪腕リリーフ陣と比べると一枚劣る印象は否めない。
おそらく細かな継投策でつないでくると思われ、マーク・デローサ監督の采配も勝敗を分けるカギになりそう。2連覇してもおかしくないだけの戦力ではあるが、頂点までの道は決して簡単ではないだろう。
●メキシコ
戦力評価:B
過去の大会では目立った実績はないながらも、今大会はひと味違う。2021年に最多勝、昨年は最優秀防御率のタイトルを獲得したフリオ・ウリアス(ドジャース)を筆頭に、昨季13勝のホゼ・ウルキディ(アストロズ)、12勝のタイワン・ウォーカー(フィリーズ)、日本でもおなじみパトリック・サンドバル(エンジェルス)も参戦。先発陣に限れば、アメリカに勝るとも劣らない。
また、野手陣では、昨季35本塁打のラウディ・テレーズ(ブルワーズ)や同20本塁打のアイザック・パレイデス(レイズ)に加え、俊足強打のランディ・アロザレーナ(レイズ)も参加。20年に新人ながらプレーオフ本塁打記録を樹立するなど大舞台での勝負強さは折り紙付きで、WBCの舞台でも爆発が期待できそう。また、ジョナサン・アランダ(レイズ)、アレック・トーマス(ダイヤモンドバックス)といった若手有望株もおり、こちらもなかなかの布陣だ。
となると、カギを握るのはブルペンか。ジオバニー・ガイエゴス(カーディナルス)につなぐまでがやや弱く、僅差で終盤を迎えた時は少し怖い。それでも、3大会ぶりの2次ラウンド進出の可能性は十分で、歯車がかみ合えば初のベスト4進出も夢ではない。
●アメリカ
戦力評価:A
2017年に大会初制覇を果たした野球の母国が、今回は連覇に向けてさらなる豪華メンバーをそろえてきた。真っ先に出場を表明した現役最強メジャーリーガー、マイク・トラウト(エンジェルス)が招集に尽力し、同じMVP男のムーキー・ベッツ(ドジャース)、ポール・ゴールドシュミット(カーディナルス)をはじめとして、大会史上でも屈指の最強打線を構築。元本塁打王が4人、首位打者が3人もいて、パワーとアベレージ両方に隙がない。
一方、投手陣は打線と比べるとやはり見劣りする。サイ・ヤング賞3度のクレイトン・カーショウ(ドジャース)の辞退もあり、先発陣は柱が不在。おまけに、通算195勝のアダム・ウェインライト(カーディナルス)、日本でも活躍したマイルズ・マイコラス(カーディナルス)と技巧派が中心で力感に欠ける。
ブルペンも、デビン・ウィリアムズ(ブルワーズ)のチェンジアップ、ライアン・プレスリー(アストロズ)のカーブ、アダム・オッタビーノ(メッツ)のスライダーなど、球界最高の変化球の持ち主が何人も名を連ね、メンバーはまずまず揃っているが、ドミニカ共和国の豪腕リリーフ陣と比べると一枚劣る印象は否めない。
おそらく細かな継投策でつないでくると思われ、マーク・デローサ監督の采配も勝敗を分けるカギになりそう。2連覇してもおかしくないだけの戦力ではあるが、頂点までの道は決して簡単ではないだろう。
●メキシコ
戦力評価:B
過去の大会では目立った実績はないながらも、今大会はひと味違う。2021年に最多勝、昨年は最優秀防御率のタイトルを獲得したフリオ・ウリアス(ドジャース)を筆頭に、昨季13勝のホゼ・ウルキディ(アストロズ)、12勝のタイワン・ウォーカー(フィリーズ)、日本でもおなじみパトリック・サンドバル(エンジェルス)も参戦。先発陣に限れば、アメリカに勝るとも劣らない。
また、野手陣では、昨季35本塁打のラウディ・テレーズ(ブルワーズ)や同20本塁打のアイザック・パレイデス(レイズ)に加え、俊足強打のランディ・アロザレーナ(レイズ)も参加。20年に新人ながらプレーオフ本塁打記録を樹立するなど大舞台での勝負強さは折り紙付きで、WBCの舞台でも爆発が期待できそう。また、ジョナサン・アランダ(レイズ)、アレック・トーマス(ダイヤモンドバックス)といった若手有望株もおり、こちらもなかなかの布陣だ。
となると、カギを握るのはブルペンか。ジオバニー・ガイエゴス(カーディナルス)につなぐまでがやや弱く、僅差で終盤を迎えた時は少し怖い。それでも、3大会ぶりの2次ラウンド進出の可能性は十分で、歯車がかみ合えば初のベスト4進出も夢ではない。
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