侍ジャパン

ヌートバーの“異文化”での挑戦に熱視線! 米メディアが日本語の問題にも言及「最も愛すべきで、健全な姿」【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.08

所属するカーディナルスのレジェンドで、オリックスのコーチを務めている田口氏と話し込むヌートバー。写真:滝川敏之

 野球史を新たに切り開こうとしているサムライの一挙手一投足が注目を集めている。3月8日(日本代表は9日から)に開幕するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表に選出されたラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)だ。

 日系人選手として侍ジャパンに史上初めて選出されたヌートバー。実質メジャー2年目の若武者の招集はサプライズでもあったが、メンバー選考に際して「野球がもっともっと発展するために、もっとグローバルな形にしたい」と願った栗山英樹監督の野球観を象徴するものでもあった。

 日本を文字通り代表する野球人となったヌートバーには、"本場"アメリカからも熱視線が注がれ続けている。彼が所属するカーディナルスの専門サイト『Viva El Birdos』は「ヌートバーは日本で充実した素晴らしい時間を過ごしている」と代表活動中の様子にクローズアップ。言語の違う異文化に馴染もうとする25歳について「実に名誉で、刺激的な挑戦だ」と称賛した。

「最も愛すべきで、貴重かつ健全な野球の姿だと言える。何よりも彼が本当に楽しんでいるように見えるのが素晴らしい。我々はヌートバーの活躍を、もっと世界の多くの人に見てもらいたい」
 
 また、米スポーツ専門サイト『Out Kick』は、日本語を流暢に扱えないヌートバーの日本代表参戦について「チームメイトと深くコミュニケーションを取るのは想像以上の大きな壁かもしれない」としたうえで、「彼は馴染もうという意欲に満ちている。おそらく大会中に日本語をマスターするのは不可能だが、彼には『野球』という共通言語がある。チームメイトとの連係面での不安はないだろう」と論じた。

 無論、チーム内にはダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)や大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)といった英語を使いこなす同僚もいる。それだけにコミュニケーションの不安はさほどないはずだ。

 日の丸を背負うというヌートバーの挑戦は、日本野球史にどう刻まれるのか。興味深く見守っていきたいところだ。

構成●THE DIGEST編集部

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