「韓国野球はどん底に落ちたと思う。野球を愛する皆さんに恩返しをするためには、もう一度、僕らが飛躍する姿を見せるしかない」
【動画】村神さまも圧倒! 今永の奪三振シーンをチェック
これは去る3月21日に幕を閉じたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)後に、韓国代表のイ・ジョンフが母国の通信社『聯合ニュース』のインタビューで口にした言葉だ。節々に悔しさが滲み出るメッセージだが、「将来のメジャーリーガー」と期待される24歳の逸材の隠し切れない本音が詰まっていた。
事実、WBCにおける韓国は散々な内容に終始した。初戦のオーストラリア戦で躓くと、続く日本戦では4対13と大敗。その後は2連勝と持ち直したが、3大会連続の1次ラウンド敗退という最も避けたかった形で大会を去った。
期待を裏切る早期敗退を受け、国内では批判の声が噴出。代表選手はもちろん、スキャンダルが絶えない球界全体への風当たりが強まるなかで、次世代のリーダー候補でもあるイ・ジョンフは「僕らが飛躍するしかない」と危機感を募らせたわけである。
もっとも、24歳で初のWBCを迎えた彼にとって、世界のライバルたちとのマッチアップはポジティブな刺激にもなったという。とりわけ世界一となった日本代表からは得るものも大きかったようだ。
日刊紙『東亜日報』の取材に応じたイ・ジョンフは、約5万人が見つめた東京ドームでの日韓戦を振り返り、「生まれ始めてみるようなボールだった」とコメント。そして、特に凄みのあった投手の名を口にした。
「僕にとって一番印象的だったのは、日本の2番手投手として登場したサウスポーの今永だ。球速自体は韓国にもいるような150キロ台なんだけど、とにかくボールのスピン量が凄いんだ。あんなに回転数が多いボールは初めて見た。もし、キャッチャーが捕ってなきゃ、バックネットまで突き刺さりそうなぐらいにホップするんだ」
すでに公言しているメジャー移籍について「本当に行けるなら生き残るためにすべてを注ぎ込むつもりだ」と意気込むイ・ジョンフ。そんな韓国球界屈指の天才打者に「世界」を体感させたのは、日韓戦で先発したダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)ではなく、奇しくも今大会でメジャースカウトからの評価が高まった今永昇太(DeNA)なのは興味深いところだ。
構成●THE DIGEST編集部
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日刊紙『東亜日報』の取材に応じたイ・ジョンフは、約5万人が見つめた東京ドームでの日韓戦を振り返り、「生まれ始めてみるようなボールだった」とコメント。そして、特に凄みのあった投手の名を口にした。
「僕にとって一番印象的だったのは、日本の2番手投手として登場したサウスポーの今永だ。球速自体は韓国にもいるような150キロ台なんだけど、とにかくボールのスピン量が凄いんだ。あんなに回転数が多いボールは初めて見た。もし、キャッチャーが捕ってなきゃ、バックネットまで突き刺さりそうなぐらいにホップするんだ」
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