今年３月に行なわれたワールド・ベースボール・クラシック（WBC）で日本代表と死闘を繰り広げたメキシコ代表の雄姿は今も世界中の野球ファンの脳裏に焼き付いている。同大会において、初のベスト４進出を果たすなど、野球の強豪国としての存在感を存分に見せつけた。

【動画】神様ここに降臨！ 村上宗隆のサヨナラタイムリーをチェック 　現地時間４月29日（日本時間30日）より、メキシコ国内でMLBの公式戦が行なわれることに合わせ、メジャー公式サイト『MLB.com』では、WBCでのメキシコの戦いぶりを振り返りながら今後の同国野球への見通しを特集記事として配信している。

　記事の中では「WBCのメキシコチームは、決勝進出をわずかの差で逃し敗退した。優勝候補の侍ジャパンをリードしていたが、日本の超一流打者が覚醒し、すべてが崩れ去った。昨シーズン56本ものホームランを放ったムネタカ・ムラカミの決勝二塁打で幕を閉じることとなった」と日本戦の結末を記している。

　一方で、初戦のコロンビア戦を落とした後からの奮闘ぶりにも言及。「大本命のディフェンディング・チャンピオン、チームUSAを11-５で撃破した。さらに（準々決勝で）２年連続準優勝のプエルトリコを破った」と称えながら「国際舞台で自国の野球を大きくアピールすることになった」と綴っている。

　また、同大会での代表チームがパトリック・サンドバル、ランディ・アロザレーナといった、様々なルーツからの選手が名を連ねたことや、メキシコリーグ在籍選手が多く出場していたことを紹介しながら「選手たちは自分たちのルーツとつながる機会を得たが、フィールドでのチームのパフォーマンスは、代表チームとメキシコのスポーツの両方に明るい未来を築いたのである」と見解を示した。

　また、大会期間中の国内での注目度が極めて高かったことなども紹介しながら、同国代表チームGMのロドリゴ・ロペス氏による「次のステップは、その興奮を生かすこと」「野球を学びたいと考えている若い子どもたちに、より多くのコーチが接することを望んでいる」とコメントも掲載。国内の競技力向上を望んでいるとしている。

　さらに同メディアも「次のWBCまであと３年、将来を見据える時間はある。しかし、メキシコチームがすでに成し遂げたことを振り返ってみると、誇れることがたくさんある」として代表チームからの好影響を指摘した。

　３年後の大会でもメキシコ代表チームが脚光を浴びることは間違いない。もちろん、MLBの舞台でも同国出身やメキシコにルーツを持つ選手に、より注目していきたい。

構成●THE DIGEST編集部
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