プロ野球

オリックス山本由伸が65年ぶり偉業!3年連続沢村賞受賞でも「もっともっと極めていけたら」とさらなる高みへ

THE DIGEST編集部

2023.10.30

プレーオフでは調子が上がらないが、レギュラーシーズンではまさに“無双”の投球。沢村賞受賞も当然だった。写真:野口航志

 10月30日、沢村栄治賞にオリックスの山本由伸が選ばれた。

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 山本は2021年から3年連続3度目の受賞となる。3度の受賞は史上5人目で、3年連続となると金田正一(1956年-1958年/当時国鉄スワローズ)以来、実に65年ぶりの快挙となった。

 今季の山本は、防御率1.21、16勝、169奪三振、勝率.727で2年連続の投手四冠に輝き、選考基準である「25登板以上」「10完投以上」「15勝以上」「勝率6割以上」「200投球回以上」「150奪三振以上」「防御率2.50以下」の7項目のうち、5項目をクリアしている。完投は2回のみだが、うち1回は9月9日のロッテ戦でのノーヒットノーランだった。
 
 受賞の報を聞いた山本は、「1年間通して、しっかり頑張ってきたので。すごく嬉しく思います。賞の中でも唯一、今まで活躍してこられた大先輩の方に選んでいただける賞なので。 もっともっと努力を重ねていきたいなと心から思います」と笑顔。「防御率はここまでの7年間で、一番良い数字になったので、そこはすごく良かったかなと思います。一番自分のピッチングが影響する数字なので、すごく重要視してるというか、嬉しいです」と会心の表情の通り、防御率1.21はパ・リーグ歴代の数字。受賞も当然の成績だった。 

 しかし山本は「でも、歴代の大投手の数字と比べるとやっぱり全然かなわないと思っていて。もっともっと素晴らしい先輩方を目指して、なるべく近づけるように頑張りたいです」とまだまだ志が高い。沢村賞は先発完投型の投手に与えられる印象が強いだけに、「チームにとってもすごく大事なことなので。9回を投げられるのがもちろんベストですけど、1イニングでも長く0点で抑えていけるようなピッチングをしたい」と、これからも最少失点で長いイニングを投げることを目指していくようだ。

 来年以降も「隙のない試合。ベストパフォーマンスを出せるようになりたい。もう全部突き詰めていきたいです。もっともっと極めていけたらなと思います」と山本由伸はさらなる高みを目指しながら、未知なる可能性を信じて歩んでいく。

取材・文⚫︎THE DIGEST編集部

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