さらに具体的な投球プロットを使って佐々木の左右別投球傾向を見ていこう。
注目したいのはストレートの制球だ。図は今季に佐々木がどこに投じられたかを左右打者別に表したものだ。
これを見ると、佐々木は対右打者に比べ、対左打者でゾーンから大きく外れる投球が増えていることがわかる。左打者に対し比較的四球が多かったのはこれが原因だろう。特に外角へのストレートがゾーンから外れる傾向が強いようだ。
佐々木のような投手と対戦する場合、打者はある程度球種やコースを絞って打席に立つ必要がある。この投球プロットを見る限り、佐々木と対戦する左打者は外角へのストレートはボール球になると見越し、真ん中から内側に入ってくるストレートを狙い打つのが適切かもしれない。フォークが来たら諦めるくらいの気持ちが必要だ。
ここまで佐々木の攻略法を提示したが、これらはいずれも強いて言えばというものにすぎない。走者がいる状況であっても佐々木は沢村賞クラスの投手であるし、左打者もそれほど苦手というわけではない。攻略は極めて困難だ。対策が成功したとて1点奪えれば成功というレベルの投手であることを強調しておきたい。
※データはすべて5月1日終了時点
文●DELTA(@Deltagraphs/https://deltagraphs.co.jp/)
【著者プロフィール】
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』の運営、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート5』(水曜社刊)が4月6日に発売。
【動画】“伝説の完全試合”! 佐々木朗希の全27アウト&19奪三振をチェック
【関連記事】「ど真ん中でも気持ちが入ってないからボール」「判定に不服の投手と20秒も睨み合い」日米名物審判の仰天エピソード集<SLUGGER>
【関連記事】記録か、選手生命か――。佐々木朗希の8回完全降板で思い出した“幻の名投手”伊藤智仁の悲劇
注目したいのはストレートの制球だ。図は今季に佐々木がどこに投じられたかを左右打者別に表したものだ。
これを見ると、佐々木は対右打者に比べ、対左打者でゾーンから大きく外れる投球が増えていることがわかる。左打者に対し比較的四球が多かったのはこれが原因だろう。特に外角へのストレートがゾーンから外れる傾向が強いようだ。
佐々木のような投手と対戦する場合、打者はある程度球種やコースを絞って打席に立つ必要がある。この投球プロットを見る限り、佐々木と対戦する左打者は外角へのストレートはボール球になると見越し、真ん中から内側に入ってくるストレートを狙い打つのが適切かもしれない。フォークが来たら諦めるくらいの気持ちが必要だ。
ここまで佐々木の攻略法を提示したが、これらはいずれも強いて言えばというものにすぎない。走者がいる状況であっても佐々木は沢村賞クラスの投手であるし、左打者もそれほど苦手というわけではない。攻略は極めて困難だ。対策が成功したとて1点奪えれば成功というレベルの投手であることを強調しておきたい。
※データはすべて5月1日終了時点
文●DELTA(@Deltagraphs/https://deltagraphs.co.jp/)
【著者プロフィール】
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』の運営、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート5』(水曜社刊)が4月6日に発売。
【動画】“伝説の完全試合”! 佐々木朗希の全27アウト&19奪三振をチェック
【関連記事】「ど真ん中でも気持ちが入ってないからボール」「判定に不服の投手と20秒も睨み合い」日米名物審判の仰天エピソード集<SLUGGER>
【関連記事】記録か、選手生命か――。佐々木朗希の8回完全降板で思い出した“幻の名投手”伊藤智仁の悲劇