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プロ野球

「竜の未来を担う男」高橋周平にようやく訪れた春。ファンも信じた「やればできる子」

2019.11.28

 ファンも、期待すればするほど肩透かしを食らうような思いをしてきた。個人的に印象深いのが17年の開幕戦だ。ドラゴンズブルー復活に歓喜して背番号3のレプリカユニフォームを購入し、文字通り首を長くしながら待っていた東京ドームでの試合で、周平はスタメンどころか一軍にもいなかった。6月頃だったか、ナゴヤ球場での二軍戦を見に行った時も、合わせたようなレフト前ヒット1本に終わり、「これじゃ一軍から呼ばれないよな……」とひとりごちながら尾頭橋駅へ向かってトボトボ歩いて帰ったっけ。

 知り合いのライターから「プロ1年目のキャンプでのフリーバッティングは凄かったですよ。とても高卒とは思えない打球をガンガン飛ばしてましたよ」と言われ、嬉しいような悲しいような、何とも言えない気持ちになったこともあった。
 思えば、ドラゴンズファンが周平に抱く感情は、親が子へ向けるそれとよく似ている。「この子はもっとできるはず」「いや、そんな風に思っているのはひょっとして自分だけなのでは……」という交錯した感情。昨年、与田剛新監督が周平をキャプテンに指名した時だって、多くのファンが「あの子にそんな大役が務まるのか?」と不安に駆られたものだった。

 同時に、ドラゴンズファンは「周平はできる子」と必死に言い聞かせてきた。「そもそも中日の高卒野手は大成するのに時間がかかるんだ」と強弁してきた。そこには「周平がダメだったら本当の暗黒時代が到来する」という危機感というか、大げさにいえば救世主願望のようなものがあったように思う。

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