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プロ野球

根尾昴、石川昂弥…中日二軍キャンプは若手有望株が目白押し! 一軍メンバーを脅かすのは誰だ?

岩国誠

2023.02.03

昨年ドラフト1位のブライト健太。今季はポテンシャルが花開くか。写真:岩国誠

昨年ドラフト1位のブライト健太。今季はポテンシャルが花開くか。写真:岩国誠

 その石川と共に、去年は連日早出練習が話題となっていた根尾。しかし、去年のシーズン途中に投手へ転向したため、今年が投手として初めてのキャンプインとなった。

「結構、あっという間に時間が過ぎた感じです。(練習の流れは)めっちゃ後輩にも、先輩にも聞いていました。次は何?って」

 全体で一緒だった練習メニューはベースランニングまで。その後、今までならノックを受けていた時間に陸上競技場へ移動しランメニュー。昼食を挟んでから20分間のキャッチボールを行ってから、ブルペンへと向かった。
 

 立ち投げを終えると初日から捕手を座らせた。受けるのは小田幸平二軍バッテリーコーチ。1球ごとに「いいね!」「いいかんじ!」と、投手の気分を盛り上げる。球数は57球、最速は146キロを計測した。

「マウンドの感触を確かめたという感じです。もっと投げられると思いますし、もっと投げていかないといけないと思っています」

 当初は予定していなかった変化球も投じた。近日中に打者相手へ投げることを聞かされてのことだったが、そこでスライダーについて小田コーチからアドバイスを受けた。

「読谷のブルペンで変化球を投げるのが初めてで、スライダーの曲がり方が去年と違う感じでした。そこで修正方法だったりとか、ここをちょっと変えてみたらとかポイントを2つ3つアドバイスをいただいて、それを自分の中で解釈してやってみました。自分が思っているより、ボールが曲がっているので、狙いすぎなくていいよとか、そんな話をしていただきました」

打者だった去年のキャンプでも、アーリーワークから日が暮れるまで練習に明け暮れていた根尾。ブルペンが終わると休む間もなく、投手ノック、バント処理、シャドーピッチングでのフォーム確認と初日から数多くのメニューをこなし、最後はウェイトトレーニング。全ての練習が終わったときにはあたりは暗くなっていた。練習の虫という部分は投手になっても全く変わらない。

「先発投手を目指しているので、たくさん投げても怪我をしない体というところを、去年の秋からずっとやってきています。読谷(二軍)スタートですが北谷(一軍)でもやることは変わらないですし、よりじっくり投げることに重きを置いて、去年とは違うと思ってもらえたら。自分がやるべきことに集中して、しっかり結果を出していきたいと思います」

「投手・根尾」としての強い決意を持って今季に挑む姿を、片岡二軍監督はどうみているのか。

「やっぱりキャンプ二軍スタートっていうのは、悔しさはあると思います。ただ、ピッチャーとしては初めてのキャンプなので、しっかり練習できることを好材料と捉えてもらって、この1ヶ月でしっかりピッチャーの練習をして、いい結果が出せるようにやってもらいたいと思います」

 根尾や石川だけでなく、去年のドラフト1位ブライト健太や同3位石森大誠などの2年目組、今年のドラフト1位・仲地など、若手有望株が自らの武器に磨きをかけている中日・読谷キャンプ。ここから這い上がり、一軍キャンプメンバーを脅かす存在がどれだけ現れるのか。中日巻き返しのキーマンは二軍キャンプの読谷にいるのかもしれない。

取材・文●岩国誠

岩国誠(いわくにまこと):1973年3月26日生まれ。32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBや独立リーグの取材を行っている。
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