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【座談会:大谷翔平メジャー2年間の総括と今後①】スラッガー執筆陣3人が徹底討論! 大谷の「メジャー最初の2年」を採点

スラッガー編集部

2020.01.01

 もう絶対ダメだろうと思っていたけど、ちょうどその頃から足を上げるのをやめて、すり足に変えたら開幕直前くらいに形になってきて。そこから一気に順応していった。おそらく、それは持って生まれた才能なんでしょうけど、松井秀喜がメジャー1年目はゴロばかり打っていたのに、すごく限られた機会の中で克服したわけです。それは凄いなと。やっぱり、若いうちに、まだ成長過程の段階でアメリカに行かなきゃだめだなと改めて思いましたね。筒香(嘉智)はある程度、年齢がいっているところからなので、少し難しいんだろうなとは思います。

――二刀流としての活躍についてはどうですか?

豊浦:ピッチャー単体で捉えたら、怪我さえしなければ、バッタバッタとやると思っていました。速い4シームがあって、ストライクが取れて、低めにスプリッターを落として。このパターンって、ストライクさえ入れば成功していない日本人っていないんですよ。

 結局、これから先どこに行きたいか、何が二刀流のゴールなのかっていうのを見せてほしいですね。僕はもともと二刀流に反対で、プロに入った時から無理だと思っていました。それが1、2年目で形になってきて、反対派の人も行くところまで行くべきじゃないとかいう風に変わってきた。でもそれって「どこ」って話で。ダメになるまでやらせるのかって。
 
 二刀流のゴールというのは、大谷本人は持っているのかもしれないけど、我々には分からない。今後も怪我だけしないで週1回投げて、前後を休んで、週3回DHで出ることなのか。一部で言われている通り、ピッチャーはもうリリーフに専念するってことかもしれないし、イチローが言うみたいに「今年はサイ・ヤング賞、来年は打者でMVP」ということかもしれないし。エンジェルスにいる限りは無理ですけど、ナ・リーグでピッチャーとして出場している時に、マディソン・バムガーナーのように「打撃のいい投手」を目指すことなのか。

――お股ニキさんはどうですか?

お股ニキ(お股):日頃から言っていますが、例えばバッターとしてフル出場すれば能力的にはすでに打率3割、35本塁打は打てる選手。ゴールとしては、もっとすごい洗練された打者になれるはずです。でも、今の彼の打撃は超一流かと言われれば少し違う。ブライス・ハーパー(フィリーズ)と同じで、一流かも知れないけど、カーブやスラッターを投げたら簡単にアウトに取れる。そういうレベルで終わるのか、超一流のマイク・トラウト(エンジェルス)を目指すのか。ただ、まだそこには足りてないと思います。
 

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