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【座談会:大谷翔平メジャー2年間の総括と今後①】スラッガー執筆陣3人が徹底討論! 大谷の「メジャー最初の2年」を採点

スラッガー編集部

2020.01.01

豊浦:出場できないというのは大きいですね。出た時にどれだけやっているかっていうところでは、少なくとも僕の想像よりかは良かった。少なくともバッターとしてはもっと苦しむと思っていたので、私の期待は超えましたね。

 とはいえ、バッターとして気に入らないのは、ホームランが全部真ん中から左側でしょ。引っ張ったホームランってほんの数本しかなくて。いいバッターの条件に逆方向に長打を打てるというのはありますが、それは引っ張った方向に打てるという前提があるわけで。確かに反対方向にも打てるのは素晴らしいんだけど、どこか押っ付けたホームランという印象ばかり。ライト側にパワーで叩き込む惚れ惚れするような当たりとはちょっと違いますよね。そこが物足りないなと思います。ただ、基本的にはすごくよくやっていると思うので、80点くらい。

――お股さんはどうですか?

お股:点数だったら70点くらい。結局、全部スペックで補っている感じで、俺クラスが求める水準の「滑らかさ」がないです。とはいっても、日本での打ち方を変えればもうやれると自分が言っていた中で想像以上に打ったので、やっぱり素質は半端じゃないと思いますね。

――これまでの2年間で一番すごいと思ったプレー、逆でもいいですが、印象に残っている場面は何でしょうか? 18年の総集編では、出野さんはノーヒッターに迫った快投、豊浦さんはキャンプの不振を挙げていましたが、改めていかがでしょうか。

出野:やっぱり一昨年の、2登板目に見せたノーヒッターですかね。打者としては、やっぱり去年のサイクル安打。あれはとにかく印象的でした。
 
――あのノーヒッター未遂は、朝のニュース番組で随時、経過を報告していたので印象に残っていますね。

豊浦:ちょうど日本時間で月曜日の朝、現地はデーゲームだったので、私を含めて大方の勤め人が終盤まで試合を見届けることができる時間帯だったのをよく覚えています。

 個人的に印象に残っているのは、ネガティブ的に言うと、左側にホームランを打った時かな。それはそれでいいんだけど、あまり格好良くないというのと、こんな当たりでもホームランになっちゃうんだ、やっぱりボールが飛ぶんだろうなって。

お股:印象に残ったのでいうと、俺の大好きなフランキー・モンタス(アスレティックス)から去年打ったホームランはすごいと思った。あと一昨年、ルイス・セベリーノ(ヤンキース)からライトに打ったのも。あの形の打撃を常時できればいいんですけどね。ピッチングも、ノーヒッター未遂のやつは、結局スタミナがないんだなって(笑)。要するに、全力で投げているから7回くらいで疲れて打たれたっていう単純な話なので。技術面でもったいないって感じ。俺の言うことを少し騙されたと思って聞いてみてくれても面白いかも(笑)。
 

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