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プロ野球

【インタビュー】松井裕樹/後編「自分が信頼してもらうには、まず相手を信頼すること」

2020.02.06

2019年、キャリアハイ成績を残した松井が飛躍の要因について語った。 写真:田中研治

2019年、キャリアハイ成績を残した松井が飛躍の要因について語った。 写真:田中研治

――今回、「距離感」というワードが節々に登場していますが、実際にメジャーリーガーと対峙してみて、メジャーとの距離感をどう感じましたか?

 やっぱり、まだまだだなと思いますね。

――2019年はキャリアハイの成績を残したわけですが、飛躍を遂げた要因は何でしょうか?

 一つ挙げるとしたら、やっぱり家族ですかね。特に中継ぎでは、いかに気持ちをリセットして次の試合に向かっていくか。気持ちを作れるかというところで、頭が身体を支配しているなと感じることが多くあります。例えば打たれた時の悔しい気持ちのまま寝てしまうと、翌日に身体の張りが出てしまったりします。でも、切り替えて「明日また頑張るぞ」という気持ちで寝たら身体の張りが全然違ってくるんです。そういった中で、妻はポジティブな性格なので本当に気持ちをきれいにリセットさせてくれて、また翌日に向かって頑張るような環境を整えてくれますね。
 
――投球面での工夫はどうでしょう。昨年はスライダーの割合が増加(19.8%→29.2%)していましたが。

 投球フォームにおいては、身体の右側全体でしっかり体重を受け止めるためのエクササイズを取り入れました。体重を受け止める環境がしっかりしていれば、腕を振る力も最大限に発揮されるので、今シーズンは平均球速も上がりました(144.7km→147.1km)。ストレートが速くなれば、その他の変化球も生きてくるので、追い込むまではスライダーの曲がりを小さくしてコントロールを意識しました。投手有利なカウントで進めることが増えたのが、結果につながったと思います。

――松井投手というとドクターKの印象が強いですが、以前のインタビューでは「三振にこだわりがない」とも語っていました。またその一方で、「三振が最もリスクの少ないアウト」ともお話しています。プロ6年を終えた今は、「奪三振」をどのように捉えていますか?

 昨年は調子も良かったですし、技術的にも自分の投げ方ができる確率が上がっていたので、追い込んだら全部三振を狙っていました。やはり、打者に何もさせないのが一番いいですからね。
 
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