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MLB

実力のアストロズ×勢いのナショナルズ。4つのマッチアップからシリーズを占う【ワールドシリーズ展望】

スラッガー編集部

2019.10.22

●MVP候補三塁手対決(ブレグマン×レンドーン)

 両チームとも、打線の中心は生え抜きの三塁手。アレックス・ブレグマン(アストロズ)とアンソニー・レンドーン(ナショナルズ)だ。2人はそれぞれ対戦相手のチームと奇妙な縁で結ばれている。

 11年ドラフト全体6位でプロ入りしたレンドーンは、攻守に秀でた球界屈指の三塁手だが、寡黙なキャラクターのせいか脚光を浴びることが少なく、「球界で最も過小評価されている選手の一人」に挙げられる。だが、今季は126打点で初のタイトルを獲得。チームもワールドシリーズに進出し、ようやく実力に見合う評価を得た。実は、レンドーンはヒューストン生まれのヒューストン育ち。大学もヒューストンのライス大に通い、結婚式もこの地で挙げている。今回は生まれ故郷のファンを敵に回して戦うことになったが、クールな彼なら涼しい顔で活躍しそうだ。
 
 一方のブレグマンは喜怒哀楽を前面に押し出す感情豊かなプレーヤー。実力はレンドーンに負けず劣らず、今季は総合指標WARであのマイク・トラウト(エンジェルス)を抑えてリーグ1位を記録し、今年のオールスターのプロモーション映像での「MVPを獲るよ」との“予言”が実現するかもしれない。実はブレグマンもワシントンDCと深い縁がある。

 彼の祖先はロシアからの移民で、その住まいがワシントンDCだった。実は、ブレグマンの祖父は弁護士で、第2次ワシントン・セネタースの設立に尽力した人物。ブレグマンの父は幼い頃、セネタース初代監督を務めた“最後の4割打者”テッド・ウィリアムズのヒザの上にしょっちゅう乗っていたという。また、ブレグマン本人は、2年前にワシントンDCで行われたオールスターでMVPを受賞している。

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