▼フィリーズ
90勝72敗 勝率.556(地区2位)
通信簿:まずまずです
昨年のリーグ覇者も序盤戦に苦しんだ。主砲ブライス・ハーパーがトミー・ジョン手術を受けて4月は欠場、鳴り物入りでFA加入したトレイ・ターナーも調子が上がらず、6月2日時点で借金が7つ。だが、その後は80試合で51勝の快進撃を見せ、プレーオフ切符をつかんだ。
ザック・ウィーラー、アーロン・ノラ、タイワン・ウォーカーの先発3本柱は合計40勝21敗。6月半ばから先発ローテーション入りしたクリストファー・サンチェスも日を追って投球内容が良くなり、チーム防御率4.02はリーグ4位。投手陣全体のWAR24.4(Fangraphs版)はメジャー1位だった。
もともと強力だった打線も、ブランドン・マーシュやブライソン・ストットが躍進し、打順別では1番から9番まですべてOPS.700を超えた。シュワーバーが打率1割台ながら47本を放ち、8月以降のチーム本塁打は107本。プレーオフでもアーチ攻勢は止まらず、シーズンで14ゲーム差をつけられたブレーブスを地区シリーズで粉砕するなど今季も勝負強さを見せた。
文●出野哲也
▼ナショナルズ
71勝91敗 勝率.438(地区5位)
通信簿:可もなく不可もなく
大方の予想通り4年連続最下位に沈んだが、勝率は.438まで上昇。交流戦は23勝23敗の五分と健闘し、8月には一時メッツを抜いて4位に浮上した。少しずつ再建の目途が立ってきたのは間違いなく、デーブ・マルティネス監督に続きマイク・リゾーGMも延長契約を結んだ。
野手陣では若手が積極的に起用され、CJ・エイブラムスがレギュラーに定着して47盗塁と快足を披露。レーン・トーマス、ジョーイ・メネセス、シーズン途中でカブスへ移ったジェイマー・キャンデラリオら、若手が成長するまでの”つなぎ役”も結果を残し、700得点は前年より97点もアップした。
投手陣では、ジョサイア・グレイがオールスターに初選出されたものの、マッケンジー・ゴアも含めて全体的にはまだまだ力不足。新加入のトレバー・ウィリアムズも不振で、リーグワーストの245本塁打を浴び、打線の本数(リーグ最少)より94本も多かった。「成功した年ではなくとも、勇気づけられる年だった」とリゾーGMは総括したが、本格的に戦えるまでにはもう少し時間が必要だろう。
文●出野哲也
【関連記事】大谷翔平がエンジェルスから卒業した日――古巣を“反面教師”にした末の必然のドジャース入団<SLUGGER>
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90勝72敗 勝率.556(地区2位)
通信簿:まずまずです
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ザック・ウィーラー、アーロン・ノラ、タイワン・ウォーカーの先発3本柱は合計40勝21敗。6月半ばから先発ローテーション入りしたクリストファー・サンチェスも日を追って投球内容が良くなり、チーム防御率4.02はリーグ4位。投手陣全体のWAR24.4(Fangraphs版)はメジャー1位だった。
もともと強力だった打線も、ブランドン・マーシュやブライソン・ストットが躍進し、打順別では1番から9番まですべてOPS.700を超えた。シュワーバーが打率1割台ながら47本を放ち、8月以降のチーム本塁打は107本。プレーオフでもアーチ攻勢は止まらず、シーズンで14ゲーム差をつけられたブレーブスを地区シリーズで粉砕するなど今季も勝負強さを見せた。
文●出野哲也
▼ナショナルズ
71勝91敗 勝率.438(地区5位)
通信簿:可もなく不可もなく
大方の予想通り4年連続最下位に沈んだが、勝率は.438まで上昇。交流戦は23勝23敗の五分と健闘し、8月には一時メッツを抜いて4位に浮上した。少しずつ再建の目途が立ってきたのは間違いなく、デーブ・マルティネス監督に続きマイク・リゾーGMも延長契約を結んだ。
野手陣では若手が積極的に起用され、CJ・エイブラムスがレギュラーに定着して47盗塁と快足を披露。レーン・トーマス、ジョーイ・メネセス、シーズン途中でカブスへ移ったジェイマー・キャンデラリオら、若手が成長するまでの”つなぎ役”も結果を残し、700得点は前年より97点もアップした。
投手陣では、ジョサイア・グレイがオールスターに初選出されたものの、マッケンジー・ゴアも含めて全体的にはまだまだ力不足。新加入のトレバー・ウィリアムズも不振で、リーグワーストの245本塁打を浴び、打線の本数(リーグ最少)より94本も多かった。「成功した年ではなくとも、勇気づけられる年だった」とリゾーGMは総括したが、本格的に戦えるまでにはもう少し時間が必要だろう。
文●出野哲也
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