そして、究極の大舞台で27度目のワールドチャンピオンシップを賭けて対戦したのはフィリーズだった。そのフィリーズは、98~00年のヤンキース以来となるワールドシリーズ連覇を目指していた。
新ヤンキー・スタジアム最初の試合でヤンキースを打ち負かしたクリフ・リー(当時マリナーズに在籍していた)は、第1戦でサバシアに投げ勝ち、改めて難敵であることを証明した。第2戦では、レギュラーシーズンでの平凡な成績から大舞台での活躍が疑問視されていたバーネットがフィリーズ打線を封じ、1勝1敗のタイとした。
第2戦では、03年の入団以来チームメイトにもファンにも愛され続けてきた松井秀喜がホームランを放った。だが、この活躍は序章に過ぎなかった。
第3~5戦はフィリーズの本拠地で行われたためDH制が採用されず、松井は先発メンバーから外れたが、3試合とも代打で登場して3打数2安打。第3戦ではホームランを放った。シリーズはヤンキースが3勝2敗と王手をかけてニューヨークに戻った。
迎えた第6戦、松井のバットが火を噴いた。ペドロ・マルティネスからの本塁打を含む4打数3安打6打点の大活躍で、ヤンキースに勝利をもたらした。シリーズ全体で松井は13打数8安打3本塁打8打点、打率は.615と驚くべき数字に達し、見事ワールドシリーズMVPに選ばれた。
「フィラデルフィアから帰ってきてスタメンに戻れたので、嬉しかったです」と松井は語った。「世界一を賭けた試合でこんなにすごい活躍ができて、自分でも信じられなかったです」。
こうして、ヤンキースは再び頂点に立った。
「一年を振り返ると、たくさんのアップダウンがあった」とサバシアは振り返った。「A-RODが故障して、復帰して、またチームが苦しんで、という感じでね。ワールドシリーズに勝つはずだと思われていたけど、周囲の期待に対処するのもきつかった。だから、世界一になって本当にホッとした。あの夜は終わってほしくないと思ったよ」。
文●マーク・ファインサンド(MLB.com)
※『スラッガー』2019年11月号より転載・加筆
新ヤンキー・スタジアム最初の試合でヤンキースを打ち負かしたクリフ・リー(当時マリナーズに在籍していた)は、第1戦でサバシアに投げ勝ち、改めて難敵であることを証明した。第2戦では、レギュラーシーズンでの平凡な成績から大舞台での活躍が疑問視されていたバーネットがフィリーズ打線を封じ、1勝1敗のタイとした。
第2戦では、03年の入団以来チームメイトにもファンにも愛され続けてきた松井秀喜がホームランを放った。だが、この活躍は序章に過ぎなかった。
第3~5戦はフィリーズの本拠地で行われたためDH制が採用されず、松井は先発メンバーから外れたが、3試合とも代打で登場して3打数2安打。第3戦ではホームランを放った。シリーズはヤンキースが3勝2敗と王手をかけてニューヨークに戻った。
迎えた第6戦、松井のバットが火を噴いた。ペドロ・マルティネスからの本塁打を含む4打数3安打6打点の大活躍で、ヤンキースに勝利をもたらした。シリーズ全体で松井は13打数8安打3本塁打8打点、打率は.615と驚くべき数字に達し、見事ワールドシリーズMVPに選ばれた。
「フィラデルフィアから帰ってきてスタメンに戻れたので、嬉しかったです」と松井は語った。「世界一を賭けた試合でこんなにすごい活躍ができて、自分でも信じられなかったです」。
こうして、ヤンキースは再び頂点に立った。
「一年を振り返ると、たくさんのアップダウンがあった」とサバシアは振り返った。「A-RODが故障して、復帰して、またチームが苦しんで、という感じでね。ワールドシリーズに勝つはずだと思われていたけど、周囲の期待に対処するのもきつかった。だから、世界一になって本当にホッとした。あの夜は終わってほしくないと思ったよ」。
文●マーク・ファインサンド(MLB.com)
※『スラッガー』2019年11月号より転載・加筆