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NBA

日本戦は「ほとんど負けた」、「雰囲気は最悪だった」。フランス代表のヤブセレがパリ五輪を回顧、新天地ニックスでの意気込みも<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.07.31

昨夏のパリ五輪で母国の銀メダル獲得に大きく貢献したヤブセレ。2024-25シーズンはシクサーズで平均11点をあげ、来季はニックスでプレーする。(C)Getty Images

昨夏のパリ五輪で母国の銀メダル獲得に大きく貢献したヤブセレ。2024-25シーズンはシクサーズで平均11点をあげ、来季はニックスでプレーする。(C)Getty Images

 今オフ、フィラデルフィア・セブンティシクサーズからニューヨーク・ニックスへと移籍したガーション・ヤブセレ。フランス代表のフォワードが、日本とも対戦した1年前のパリ五輪の舞台裏と、6年ぶりに復帰した昨季のNBAでの戦いを振り返った。

 現在29歳のヤブセレは、2016年のドラフトでボストン・セルティックスから全体16位で指名され、翌シーズンにNBAデビュー。しかし、2年間の在籍で出場は計74試合、平均6.6分のプレータイムで2.3点と、結果を残せず一度はアメリカを去ることとなった。

 そんな彼が昨シーズン、6年ぶりにNBAのコートに舞い戻ることができたのは、昨夏のパリオリンピックでの活躍が評価されてのことだった。

 決勝でアメリカに敗れはしたものの、母国開催の大会で見事に銀メダルを獲得。ヤブセレは全6試合に出場し、ヴィクター・ウェンバンヤマ(平均15.8点)に次ぐ平均14.0点をマークした。金メダルをかけたアメリカ戦ではレブロン・ジェームズを吹き飛ばすポスターダンクを叩き込むなど、彼のキャリアはこの夏に一変したと言っていい。
 
 ただこの大会、チームは途中まで崩壊寸前だったと、ヤブセレは新たに同僚となるニックスのジェイレン・ブランソンとジョシュ・ハートがホストを務めるトークショー『Roommates Show』 の中で明かした。

 ブラジルとのグループリーグ初戦は78-66で白星スタートを切ったフランスだが、次の日本戦で大苦戦。残り10秒で4点ビハインドと瀬戸際に追い込まれ、そこから4点プレーを決めてオーバータイムに持ち込み、最終的に94-90で何とか逃げ切った。

 日本のファンにとっては苦い思い出ではあるが、勝利した彼らにとっても、「ほとんど負けた」と感じた試合だったという。

「日本戦はあやうく負けるところだった。最後の場面でマシュー・ストラゼルが4ポイントプレーを決めてくれたおかげで延長戦に入って、勝つことができたけれどね。しかしその後も、ドイツには13 点くらいの差をつけられてひどい負け方(71-85)をしたんだ」

 続けてヤブセレは、その頃チームを取り巻いていた状況を赤裸々に語った。

「公に言うのは初めてだけれど、あの時は、コーチングスタッフやフランス連盟の一部の人たちも、『もう終わった』と思っていた。(ドイツ戦後)カナダとの準々決勝が控えていたが、みんな『彼らに勝てるわけがない』と絶望的だった。雰囲気は最悪だったよ」
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