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NBA

知名度と実力を備えた“エースナンバー”32番。マジック、ウォルトン、マローンらビッグネームが名を連ねる【NBA背番号外伝】

出野哲也

2020.03.06

実力と知名度を兼ね備えたエースナンバーの32。そのなかでも最大のビッグネームがマジックだ。(C)Getty Images

実力と知名度を兼ね備えたエースナンバーの32。そのなかでも最大のビッグネームがマジックだ。(C)Getty Images

 NBAの“背番号32”はこれまで10人が欠番となっており、そのうち6人が殿堂入りしている、知名度と実力の両方を備えたエースナンバーである。

 最大のビッグネームはマジック・ジョンソンだ。206cmの大型司令塔は、並外れたパスセンスとコートビジョンを誇り、ロサンゼルス・レイカーズの“ショータイム・バスケット”を演出。ミシガン州大時代は33番だったが、レイカーズではカリーム・アブドゥル・ジャバーがつけていたため32番に変更した。また、1975年にジャバーがミルウォーキー・バックスからレイカーズに移籍した際の交換要員だったブライアン・ウィンタースは、バックスの32番として欠番になっている。

 1980年代にマジック率いるレイカーズと、ファイナルで何度も死闘を繰り広げたボストン・セルティックスのケビン・マクヘイルも欠番だ。恵まれたリーチと軟体動物のような独特の動きで、ペイント内で暴れまわった実力派パワーフォワード(PF)を、マジックも「史上屈指のポストプレーヤー」と評している。
 
 ビル・ウォルトンは88連勝を記録したUCLA時代から32番を着用し、同大の欠番に。セルティックスではチームメイトにマクヘイルがいたため5番だったが、ポートランド・トレイルブレイザーズ移籍後は32番を背負い、1977年にファイナルMVP、翌年にはシーズンMVPを受賞した。また、息子のルーク(現サクラメント・キングスHC)も2012年のクリーブランド・キャバリアーズ在籍時に32番を着けている。

 1977年から8年間フィラデルフィア・セブンティシクサーズの指揮を執り、チームを3度のファイナルに導いたビリー・カニングハムも現役時代はこの番号。晩年はケガに苦しみ32歳で引退したが、オールNBA1stチームに3度選ばれた名選手だった。

 そのシクサーズで6番だったジュリアス・アービングは、ABA在籍時は32番をつけて華麗なダンクでファンを魅了。チャールズ・バークレーは、シクサーズでプレーした最後の年(1992年)のみ32番だった。これはHIVウイルス感染で引退したマジックに敬意を表したもので、カニングハムの承諾を得て欠番を復活させて着用。その翌年には元の背番号だった34番に戻している。
 
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