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「俺は自分のやるべきことをやる」ヒートのタッカーが“前任者”との比較に反論。新たな相棒は「クレイジーな男」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.10.01

タッカーは昨季途中加入したバックスで優勝に貢献。新天地で個人として連覇を目指す。(C)Getty Images

 2シーズンぶりのファイナル進出、そして2013年以来の優勝を目指すマイアミ・ヒートは今夏、3人のベテランを補強した。カイル・ラウリー、マーキーフ・モリス、PJ・タッカーはいずれも10年以上のキャリアを誇り、それぞれが過去3年以内に優勝した経験を持っている。

 ちょうど1年前の9月、プレーオフで快進撃を見せたヒートはイースタン・カンファレンスを勝ち上がり、6年ぶりの頂上決戦まで駒を進めた。その当時のチームにおいて、3&Dとして効果的な働きを見せていたジェイ・クラウダー(現フェニックス・サンズ)のような役割を、新加入のタッカーやモリスに求めているという報道もあるなか、タッカーがこれを一刀両断。

「ジェイはジェイ。俺は彼とは違う選手だ。ジェイがやっていたことをやるつもりはない。俺は自分のやるべきことをやる。自分の持つ個性をこのチームへもたらしてみせる」
 
 ファイナルに進出した当時のメンバーで、今もチームに残っているのはジミー・バトラーを筆頭にバム・アデバヨ、タイラー・ヒーロー、ダンカン・ロビンソン、ユドニス・ハズレムの5人。だがこの1年間でチームは変わったとタッカーは言う。

「俺はジェイがここにいた時とは違うチームなんだという気がしている。タイラーとダンカンは成長を遂げた。今のチームは以前とは違った、また別のチームなのさ」

 また、ロサンゼルス・レイカーズから移籍してきたモリスも、「俺はオールラウンダーなんだ。ここ数年に見せてきたことよりも、もっと多くのことができる。これまでは単にそういう役割だっただけ」と、新天地での仕事に意気込みを見せる。

 フランチャイズ史上4度目のNBA王座を狙うヒートの今季予想スターターは、ラウリー、ロビンソン、バトラー、タッカー、アデバヨという布陣。ヒートでの初練習を終えたタッカーは、今季からタッグを組むアデバヨ、そして自身の役割についてこう語っている。
 
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多彩な能力を持つアデバヨとプレーすることで「少し違う役割になる」