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殿堂入りのジノビリが語った“キャリア初期の挑戦”「シャックを越えてダンクしようとは思わなかった」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.04.04

殿堂入りを果たしたジノビリ。その独創的なプレーでリーグに強烈なインパクトを残した。(C)Getty Images

 現地時間4月2日、「ネイスミス・メモリアル・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム」(以降、殿堂)が、今年に殿堂入りする13名を発表した。

 NBAで4度の優勝を飾ったマヌ・ジノビリ(元サンアントニオ・スパーズ)のほか、オールスターとオールNBAチームにそれぞれ5度選ばれたティム・ハーダウェイ(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)、指揮官として歴代6位の通算1175勝(824敗/勝率58.8%)を残してきたジョージ・カール、WNBAで3度優勝し、オリンピックで2度金メダルを手にしたスウィン・キャッシュ、同じくWBNAで4度優勝したリンジー・ウェイレンらが選出された。選ばれたメンバーは以下の通りだ。

<2022年のバスケットボール殿堂入りメンバー>
■北米委員会選出
ヒュー・エバンス(レフリー)
マヌ・ジノビリ(選手)
ティム・ハーダウェイ(選手)
ボブ・ハギンズ(コーチ)
ジョージ・カール(コーチ)

■女子委員会選出
スウィン・キャッシュ(選手)
マリアンヌ・スタンリー(コーチ)
リンジー・ウェイレン(選手)

■ベテラン委員会選出
ルー・ハドソン(選手)

■功労者委員会による直接選出
ラリー・コステロ(功労者)
デル・ハリス(功労者)

■女子ベテラン委員会選出
テレサ・シャンク・グレンツ(選手)

■インターナショナル選手委員会選出
ラディヴォヤ・コラッチ(選手)
 
 なかでも文句なしで選ばれたのはジノビリだ。2002-03~17-18シーズンまで、キャリア16年をスパーズ一筋でプレーしてきた名手は、ユーロリーグ(2001年)、NBA(2003、05、07、14年)、オリンピック(2004年のアテネ五輪/アルゼンチン代表)で頂点に立つという、ビル・ブラッドリー(元ニューヨーク・ニックス)に次ぐ史上2人目の快挙を成し遂げている。

「私はふたつの素晴らしいチームの一員だった。もしその2チームにいなければ、この場にいることはできなかったかもしれない。個人として、私は得点王も、MVPも、(オールNBA)1stチームにさえも選ばれていない。私がこの場にいることができるのは、周りにいてくれた人たちのお陰さ。周囲の選手や一緒にプレーしたチームメイトたち、コーチしてくれた方々と組織によるものだ。私はもの凄くラッキーだった」
 
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ジノビリがキャリア序盤に“チャレンジ”として自らに課していたこと