NBA

カリーへの称賛を惜しまないカーHC「プレーオフで彼は間違いなくピークにあった」。ウォリアーズは現布陣を維持する意向<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.06.24

ウォリアーズのカーHC(右)とカリー(左)は、ともに戦った8シーズンで4度の優勝を成し遂げた。(C)Getty Images

 現地時間6月22日、ゴールデンステイト・ウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)が2021-22シーズンの終了会見に臨んだ。

 ウォリアーズの指揮官に就任して8シーズン目となった今季、カーHCはコーチとして4度目のチャンピオンとなり、現役時代(5度)を含めて計9回以上NBAで優勝を経験した人物の1人となった。

 その最大の立役者であるステフィン・カリーについて、カーHCは「プレーオフで、彼は間違いなくピークにあったと思う」と絶賛。一方で、「35歳を迎える来シーズンも、7年前のように82試合のシーズンを送ることは難しいと見ている」と私見を語った。

 今年3月に34歳を迎えたカリーは、今プレーオフで平均27.4点、5.2リバウンド、5.9アシスト、1.32スティールに3ポイント成功率39.7%(平均4.1本成功)をマーク。ボストン・セルティックスとのNBAファイナルでは平均31.2点、6.0リバウンド、5.0アシスト、2.0スティールに3ポイント成功率43.7%(平均5.2本成功)を残して文句なしのファイナルMVPを獲得した。
 
 レギュラーシーズンでは2日続けての連戦や4日間で3試合といった過密日程も多く、遠征も多々ある点、そしてカリー自身近年はケガのため10~20試合程度を欠場していることもあり、カーHCはコンディション面を危惧していた。

 だがポストシーズンとなると話は別。「プレーオフでは、試合の合間に休みがあり、本当に集中できる。今年はこれまででベストな2ウェイ(攻守両面の)パフォーマンスだった。彼のディフェンスは目覚ましかったよ」と、指揮官はカリーの攻守両面における働きぶりを称えた。

 ファイナルではジェイソン・テイタムやジェイレン・ブラウン、マーカス・スマートらフィジカルに長けた選手たちがカリーに1対1を仕掛け、体力を削ろうと挑んできた。

 それに対し、時にファウルトラブルに陥ることもあったが、カーHCは僅差の展開ではカリーを決してベンチへ下げず、勝利を引き寄せるまで起用し続けた。そこには両者による厚い信頼関係、阿吽の呼吸があったのだろう。
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