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万能戦士グリーンがウォリアーズ残留を希望!「今さらどこかへ行って、間違っていると証明したいと思うか?」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.04.15

今夏に完全FAとなるグリーン。はたして去就は?(C)Getty Images

 昨季4年ぶり通算7度目のリーグ制覇を成し遂げたゴールデンステイト・ウォリアーズは、フランチャイズ史上2度目の連覇をかけてプレーオフへ臨む。

 現地時間4月15日からスタートするファーストラウンドで、ウエスタン・カンファレンス6位のウォリアーズは同3位のサクラメント・キングスと対戦する。

 ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンにアンドレ・イグダーラと、4度の優勝経験を持つ選手を4人も揃えるウォリアーズは、今季キングスに3勝1敗と勝ち越し。さらに2月中旬から家庭の事情により離脱していたアンドリュー・ウィギンズもシリーズ初戦から復帰するため、下馬評はウォリアーズ優勢というのが現状だ。

 13日に米メディア『The Athletic』へ公開されたファーストラウンドの予想で、NBAチームのスカウト、コーチ、エグゼクティブはいずれもウォリアーズに、翌14日にスポーツ専門局『ESPN』が掲載した勝ち上がりの予想でも、識者18人のうち実に16人がウォリアーズのシリーズ突破に投票していた。
 
 ウォリアーズにはカリー、トンプソン、ウィギンズ、ジョーダン・プール、ケボン・ルーニーといったコアメンバーが多数いるが、このチームが複数回の優勝を達成する上で不可欠な存在となったのがグリーンだ。

 2012年のドラフトでは、2巡目35位と下位指名ながら先発に定着した男は、カリー、トンプソンとともに"ビッグ3"の一員となり、ユニークなプレースタイルでウォリアーズを象徴する選手になった。

 198cm・104kgのグリーンは上背こそないものの、大男たちに当たり負けしないフィジカルの強さ、リーグ有数のバスケットボールIQの高さ、そして相手選手との駆け引きの巧さが光り、さらにディフェンス時のヘルプやカバーも申し分ない。長年、ウォリアーズのディフェンシブ・アンカーとして君臨してきた。

 オフェンスではトップ・オブ・ザ・キー付近からカリーやトンプソンらへ絶妙なパスを配球し、ハーフコートでコンダクター役を務めつつ、自らはハンドオフフェイクからドライブでゴール下を強襲するなど多方面にわたって貢献。

 その一方、33歳の万能戦士は2759万ドル(約36億6947万円)という来季契約がプレーヤーオプションのため、これを破棄すれば今夏に完全フリーエージェント(FA)になる。
 
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今夏の去就についてグリーンは……