世界最高峰のNBAで、優勝リングを手にしてキャリアを終えられる選手はごく一握りだ。殿堂入り選手のチャールズ・バークレーやアレン・アイバーソンでさえ、NBAタイトルには手が届かなかった。
その一方で、ロールプレーヤーがチームの一員として、優勝メンバーに名を連ねる例もある。元NBA選手のギルバート・アリナスは、生涯総年俸5000万ドル(約74億円)で優勝するよりも、生涯総年俸3億ドル(約446億円)で優勝なしのキャリアを選ぶと持論を展開した。
事の発端は昨年8月、アリナスが歴代7位タイの優勝7回を誇る名脇役で生涯総年俸が5000万ドルのロバート・オリーよりも、キャリア総年俸3億ドルで優勝経験のないジェームズ・ハーデン(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)を選んだこと。このアリナスの意見には、批判を含めて多くの反響が寄せられた。
そこで、アリナスは自身がホストを務めるポッドキャスト番組『No Chill with Gilbert Arenas』で、「タイトルと大金を手にした選手」と「大金を手にしたがNBAチャンピオンシップを手にできなかった選手」について、ファンとともに議論を始めた。
まず、アリナスは「タイトルと大金を手にした選手」として、マジック・ジョンソン、マイケル・ジョーダン、コビー・ブライアント、シャキール・オニール、ティム・ダンカン、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、カイリー・アービング(ダラス・マーベリックス)の名前を列挙。
逆に、「大金を手にしたがNBAチャンピオンシップを手にできなかった選手」にはアレン・アイバーソン、トレイシー・マッグレディ、チャールズ・バークレー、パトリック・ユーイング、カーメロ・アンソニーらの名前を挙げた。
アリナスの持論は“タイトルが単なる飾りになるのなら、優勝リングを持たない方がいい”ということだ。
「ビッグ・ショット・ロブ(オリー)のことを悪く言うつもりはないけど、7個のリング? その7個で殿堂入りしたいのかい? 平均7点、優勝リング7個はお呼びじゃない。お断りだ。
みんなが尊敬する選手になりたい。勝者(ウィナー)だ。そうなるために一生懸命ハードなトレーニングをしているんだ。ただ、もっと偉大な選手たちと対戦して勝てなかったから、勝者側にはいけなかった。レガシーの価値は、冷静に見極める必要がある。スーパースターがお互いの餌を奪い合うようなゲームをしたいんだ」
アリナスはジョーダンやスコッティ・ピッペンを擁したシカゴ・ブルズで1991~93年に前期3連覇を経験したBJ・アームストロングや、80年代にレイカーズでマジックやカリーム・アブドゥル・ジャバーと共闘したカート・ランビスらロールプレーヤーを例に出しつつ、そこは目指すべき場所ではないと主張した。
「誰がBJ・アームストロング(ブルズで優勝3回)になりたいんだ? カート・ランビス(レイカーズで優勝4回)になるために練習するヤツなんていない。(ブルズとレイカーズで優勝計5回の)ロン・ハーパーはクリッパーズで活躍したが、ブルズでは“飾り”だった。ランディ・ブラウンは(ブルズで)3回優勝を経験しているが、その間の平均得点は2、4、4点台だ。(レイカーズで優勝3回の)ディビアン・ジョージになりたいのかい?」
アリナス自身、NBA11シーズンで優勝には手が届かなかったが、総額1億6340万ドル(約243億円)を稼ぎ、通算平均20.7点を記録したキャリアには誇りを持っている様子だった。
構成●ダンクシュート編集部
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その一方で、ロールプレーヤーがチームの一員として、優勝メンバーに名を連ねる例もある。元NBA選手のギルバート・アリナスは、生涯総年俸5000万ドル(約74億円)で優勝するよりも、生涯総年俸3億ドル(約446億円)で優勝なしのキャリアを選ぶと持論を展開した。
事の発端は昨年8月、アリナスが歴代7位タイの優勝7回を誇る名脇役で生涯総年俸が5000万ドルのロバート・オリーよりも、キャリア総年俸3億ドルで優勝経験のないジェームズ・ハーデン(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)を選んだこと。このアリナスの意見には、批判を含めて多くの反響が寄せられた。
そこで、アリナスは自身がホストを務めるポッドキャスト番組『No Chill with Gilbert Arenas』で、「タイトルと大金を手にした選手」と「大金を手にしたがNBAチャンピオンシップを手にできなかった選手」について、ファンとともに議論を始めた。
まず、アリナスは「タイトルと大金を手にした選手」として、マジック・ジョンソン、マイケル・ジョーダン、コビー・ブライアント、シャキール・オニール、ティム・ダンカン、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、カイリー・アービング(ダラス・マーベリックス)の名前を列挙。
逆に、「大金を手にしたがNBAチャンピオンシップを手にできなかった選手」にはアレン・アイバーソン、トレイシー・マッグレディ、チャールズ・バークレー、パトリック・ユーイング、カーメロ・アンソニーらの名前を挙げた。
アリナスの持論は“タイトルが単なる飾りになるのなら、優勝リングを持たない方がいい”ということだ。
「ビッグ・ショット・ロブ(オリー)のことを悪く言うつもりはないけど、7個のリング? その7個で殿堂入りしたいのかい? 平均7点、優勝リング7個はお呼びじゃない。お断りだ。
みんなが尊敬する選手になりたい。勝者(ウィナー)だ。そうなるために一生懸命ハードなトレーニングをしているんだ。ただ、もっと偉大な選手たちと対戦して勝てなかったから、勝者側にはいけなかった。レガシーの価値は、冷静に見極める必要がある。スーパースターがお互いの餌を奪い合うようなゲームをしたいんだ」
アリナスはジョーダンやスコッティ・ピッペンを擁したシカゴ・ブルズで1991~93年に前期3連覇を経験したBJ・アームストロングや、80年代にレイカーズでマジックやカリーム・アブドゥル・ジャバーと共闘したカート・ランビスらロールプレーヤーを例に出しつつ、そこは目指すべき場所ではないと主張した。
「誰がBJ・アームストロング(ブルズで優勝3回)になりたいんだ? カート・ランビス(レイカーズで優勝4回)になるために練習するヤツなんていない。(ブルズとレイカーズで優勝計5回の)ロン・ハーパーはクリッパーズで活躍したが、ブルズでは“飾り”だった。ランディ・ブラウンは(ブルズで)3回優勝を経験しているが、その間の平均得点は2、4、4点台だ。(レイカーズで優勝3回の)ディビアン・ジョージになりたいのかい?」
アリナス自身、NBA11シーズンで優勝には手が届かなかったが、総額1億6340万ドル(約243億円)を稼ぎ、通算平均20.7点を記録したキャリアには誇りを持っている様子だった。
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