専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

NBAとワールドカップ、両大会でファイナルを戦ったヨビッチが大舞台で得た自信「“自分はできる”とわかったのが今夏最大の学び」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.10.01

ワールドカップで得た自信を胸に、ヨビッチがNBA2シーズン目に挑む。(C)Getty Images

ワールドカップで得た自信を胸に、ヨビッチがNBA2シーズン目に挑む。(C)Getty Images

 NBAとFIBAワールドカップ、両大会でファイナルを経験した若きフォワードが、新シーズンに向けて躍動している。2022年のNBAドラフトで、マイアミ・ヒートから27位指名を受けてデビューしたセルビア人フォワードのニコラ・ヨビッチだ。

 2年連続でシーズンMVPに輝いた同胞の大先輩、ニコラ・ヨキッチと一文字違いという名前の妙も手伝って話題となったヨビッチ。しかしルーキーイヤーは腰のケガに悩まされ、レギュラーシーズン15試合、プレーオフ7試合の出場にとどまった。

 レギュラーシーズンの成績は、平均13.6分のプレータイムで5.5点、2.1リバウンド。その中で彼のシーズンベストの試合だったのは、2022年11月のワシントン・ウィザーズ戦だ。30分以上コートに立ったこの試合、当時ウィザーズに所属していた八村塁とマッチアップしたヨビッチは、シーズンハイの18得点に6リバウンドを記録している。

 この試合のあと、ヒートのエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)は、ヨビッチが持つ才能についてこうコメントした。
 
「彼は、パスの出し手としてだけでなく、スクリーナーとしても優秀だ。オープンスペースへの入り方、いろいろなことを繰り出せるセンス、パス、ビジョンなど、オフェンスの勘が非常に優れている。ここに来てすぐに発揮された彼の1番の強みは、周囲の選手をより良くプレーさせられる能力だ」

 またスポールストラは「彼はどんな局面でも動じることがない。実に快適そうにプレーすることができる」と、ヨビッチが強心臓の持ち主であることを指摘していたが、それはまさに、この夏のワールドカップでも発揮された。

 ヨビッチは開幕戦から決勝のドイツ戦までの全8試合にスターターとして出場し、平均10.1点、3.0リバウンド、2.6アシストというスタッツを残したが、その数字以上に印象的だったのは、相手に押し込まれている場面で、劣勢の局面を打開するようなインパクトのある得点やリバウンドだった。チーム最年少の彼のそうしたプレーがチームに挽回の活力を与え、たびたびゲームの流れを好転させた。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号