試合時間残り12.3秒、アービングがフリースローを２本成功させ、５点のリードを奪ったネッツ。『numberFire』によると、この時点でネッツは97.95%の確率で勝利するというデータがあったものの、ウィザーズはその圧倒的劣勢を覆す。

　まずはビールがプルアップの３ポイントを沈めて２点差にし、ハリスのスローインをギャリソン・マシューズが意地のスティール。ウエストブルックへ何とかつなぐと、左45度付近から長距離砲を鮮やかに放り込み、残り4.3秒でウィザーズが逆転に成功する。

　最後はビールがフリースローを２本決めて、最終スコアは149－146。ウィザーズが連敗を４で止め、１月３日の試合（123－122）に続き、今季はネッツ相手にいずれも接戦を勝ち切った。

　ウィザーズはウエストブルックが今季最多の41得点に10リバウンド、８アシスト、ビールも37得点、６リバウンド、４アシストと両輪が大爆発。ヴァグナーが17得点、５リバウンド、２スティールをマークしたほか、スミスは13得点、７アシスト、ベルターンスが11得点、ロペスが10得点、マシューズも７得点、３スティールと、サポート陣も両エースの活躍に続いた。
  「こういう勝利こそ、俺が見たかったものだった。俺たちの努力、このチームのプレーは素晴らしかったと感じている。今日の勝利は決して１人や２人の超人的な活躍によるものじゃない。このチームの全員によって積み重なった努力によるものだった」

　ビールがそう振り返ったように、ウィザーズはチーム全体の努力によって会心の勝利を収め、連敗をストップしてみせた。そしてこの試合、28分39秒のプレータイムで９得点、５リバウンド、２アシストをマークした八村の奮戦も見逃せない。

　第１クォーターこそ３本連続でショットを落とし、ブラウンとの１対１でもスナップされて見せ場を作れず、早々にベンチへと下がった八村。しかし第２クォーター中盤にオフェンシブ・リバウンドから難しい態勢でレイアップを決めて初得点を奪うと、その後もフリースロー２本を成功させる。