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NBA

コビーが「初代ドリームチームに勝てる」と豪語。数々の新記録を樹立したロンドン五輪アメリカ代表の軌跡【五輪史探訪】<DUNKSHOOT>

出野哲也

2021.07.07

■数々の新記録を樹立し、2大会連続で金メダルに輝く

 7月29日の初戦では、トニー・パーカー(当時サンアントニオ・スパーズ)ら5人の現役NBA選手が名を連ね、3大会ぶりにオリンピックの舞台に帰ってきた強敵フランスに27点差をつけて快勝。アフリカ勢との連戦となった続く2試合では、まずチュニジアに47点差で大勝を収めると、ナイジェリアには前半だけで78点、最終的には156点と大会新記録を樹立する。83点差もまたアメリカ代表のニューレコードで、個人でもカーメロが10本の3ポイントを沈め、ステフォン・マーブリー(元ニックスほか)が2004年のアテネ五輪でマークした31得点を上回る、37得点を叩き出した。

 しかしながら、次戦のリトアニアは過去に何度も苦しめられた難敵であり、今回もまた楽な戦いにはならなかった。

 サイズで上回るリトアニアはリバウンドでアドバンテージを握り、オフェンスでも25得点を奪ったリーナス・クレイザ(当時トロント・ラプターズ)を筆頭に、正確なピック&ロールで着実に加点していく。対するアメリカは3ポイントが決まらず、残り5分50秒の時点では82-84と、2点のビハインドを背負っていた。
 
 それでも17本のスティールを奪うなどディフェンスが効き、99-94でなんとか逆転勝利を収める。続くアルゼンチン戦はデュラントが第3クォーターだけで17得点と爆発し、29点差で大勝。5戦全勝で決勝ラウンドに駒を進めた。

 準々決勝のオーストラリア戦では、オリンピック史上2人目のトリプルダブル達成者となったレブロン(11得点、14リバウンド、12アシスト)の大活躍もあり快勝。アルゼンチンとの再戦となった準決勝も、前の試合のリプレーのようにデュラントが第3クォーターに大量点を稼ぎ出し、問題なく退けた。

 一方でリトアニアは準々決勝でロシアに敗北し、そのロシアも準決勝でスペインに逆転負け。決勝は戦前の予想通り、北京五輪と同じくアメリカ対スペインの顔合わせとなった。
 
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