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日本代表

東京五輪で注目!世界の女子バスケ事情を、海外チーム参戦を目指す“桜花出身”山田愛がリポート

THE DIGEST編集部

2021.08.20

【アメリカ/五輪金メダル】
 オリンピックで圧倒的な強さを見せて金メダルを獲得したのがアメリカです。世界トップのリーグと言えるのがWNBA。アメリカの男子バスケリーグNBAの女性版です。私は関係者がいい選手を探しにくる『コンバイン』という選考イベントに参加許可が出たので挑戦しました。アメリカ各地から来ている多くの参加者の中から、私を含め2名だけがWNBAチームと交渉ができるエージェントと契約ができました。

 このコンバインには、WNBAを目指す様々な国のプレーヤーが多く参加していました。コーチや運営スタッフとして元WNBA選手が来ていました。ある一定のレベルがあれば、誰でもWNBAを目指して挑戦ができる環境にあるのです。

 WNBAの下部にはWBCBLやWABAなどアメリカローカルリーグが多数あります。シーズンが短いリーグや、サラリーを払わないなどは当たり前です。でも常にどこかに所属して試合ができる環境にあるので、アメリカ人のバスケ環境はとても恵まれていると思います。ただビザは出ないので、外国人には厳しいのですが……。
 
 また、選手に対してエージェントがついているのが普通です。私もコンバインでエージェントがつきました。エージェントはいい選手を見つけるためにコンバインを行なったり、チームのトライアウトを行なったりと盛んに活動をします。例えていうと芸能プロダクションのようなイメージでしょうか。

 日本人選手がWNBAのチームでプレーするには、直接入団することはなかなか難しく、ヨーロッパリーグやオーストラリアリーグなどで実績を残し、エージェントの目に止まるか、スコアとハイライト(自分のプレー動画集)を残してアピールするかが近道だと言われています。

【ヨーロッパ】
オリンピックでもフランスが銅メダル、セルビアが準決勝に残ったように、ヨーロッパのチームもバスケが盛んです。私は2020年にスペインのチームと契約をしましたが、コロナでチームスポンサーが集められなかったことが理由で入団することができませんでした。

 ヨーロッパは育成制度がしっかりしています。オーストラリア同様に地域ごとに下部組織があり、トップチームがあります。選手を組織で育成しているのです。サッカーなどと同様に、スポーツが文化として根付いている印象です。
 
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