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NBA

好調の弟フランツを支える“偉大な兄”モリッツ。マジックの指揮官が語る“ヴァグナー兄弟の絆”<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2021.12.31

 今年のドラフトで、マジックはゴンザガ大のジェイレン・サッグスも5位で指名。デビュー戦から活躍していたが、11月29日のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦で右手の親指を骨折し、現在は治療のため離脱している。

 そして、マジックのロースターにはフランツの実兄モリッツもいる。4歳上で現在24歳のビッグマンは、2018年のドラフトでロサンゼルス・レイカーズから指名され、一足早くNBAデビューを飾っていた。

 2019-20、20-21シーズンは、ワシントン・ウィザーズで八村塁とも共闘。2021年3月にボストン・セルティックスにトレードされたが3週間で解雇となり、その後マジックと契約。シーズンオフにはドイツ代表として東京オリンピックにも出場した。

 そんな兄と同じ足跡を辿って、ここまで到達したフランツ。地元のクラブで、ドイツの強豪のひとつであるアルバ・ベルリンでプレーした後、アメリカに渡ってミシガン大でカレッジバスケットボールを経験し、NBAドラフトにエントリーした。
 
 そもそも、バスケを始めた理由も兄だ。ドイツの多くの少年がそうであるように、ヴァグナー兄弟も少年時代はサッカーに夢中になっていたが、バスケに転向したモリッツは、メキメキ上達していった。

 兄が生き生きとプレーしている様子を見て、弟もバスケが好きになったという。

「僕は“兄貴がやってることは、なんでも真似してやってみたくなる”という、典型的な弟だった。兄は僕の生き方に絶大な影響を与えているよ」

 少年時代をそう語っているフランツ。そして4歳年上の兄と1オン1を繰り返していたことも、急速にバスケの才能を伸ばす助けとなった。

 ミシガン大時代の指導者は、フランツについてこう評価している。

「彼の一番の持ち味はディフェンスだ。複数のポジションにスイッチできて、ボールにインパクトを与え、トランジションでボールを引き出すことができる。ハンドリングも上手い。シュート力は向上させる必要があるが、フロアの両サイドで優れたIQを発揮できるし、ゲーム勘もいい」
 
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