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NBA

名物監督の下で黄金期を築き、トーマスやオラディポら好選手も輩出しているインディアナ大。しかし近年は栄光に陰りが…【名門カレッジ史】

出野哲也

2020.06.02

 最優秀選手に選ばれたメイは同年のドラフト2位でシカゴ・ブルズに、ベンソンは翌1977年に1位でミルウォーキー・バックスに入団したが、両選手とも指名順位にふさわしい成績は残せず。バックナーはトーナメント優勝に続き、1976年のモントリオール五輪で金メダル、NBAでも1984年にボストン・セルティックスでチャンピオンとなり、NCAA/五輪/NBAで頂点に立った史上5人目の選手となった。

 ナイト門下生で一番の出世頭はアイザイア・トーマスだろう。小柄ながらも抜群の俊敏性と旺盛な闘争心、そして明晰な頭脳を武器に、1年時から主力として活躍。1981年のトーナメント決勝では23得点、5アシストをあげ、チームを4度目の優勝に導いた。

 同年のドラフト2位で入団したデトロイト・ピストンズでは、ルーキーイヤーから先発に定着すると攻守両面でチームを牽引し、弱小だったチームを強豪に押し上げる原動力に。1989、90年に2年連続でリーグ制覇を果たしたほか、現役最終年を除いて毎年オールスターに選出されるなど、人気と実力を兼ね備えたスター選手としてその名を轟かせた。
 
 1984年のロサンゼルス五輪では、マイケル・ジョーダン(元ブルズほか)やパトリック・ユーイング(元ニューヨーク・ニックスほか)といった豪華メンバーがアメリカ代表チームに集結。彼らを指揮して優勝に導いたのもナイトだった。

 この時1年生ながら代表入りを果たしたスティーブ・アルフォード(元ダラス・マーベリックスほか)は、その経験を糧に大きく成長。4年生となった1987年には、エースとしてチームをトーナメント決勝に導く原動力となる。大一番となったシラキュース大戦は、残り5秒でキース・スマート(元サンアントニオ・スパーズ)が逆転の決勝シュートを沈める劇的な勝ち方で、5度目の全米制覇を達成した。

 アルフォードの通算2438点は、カルバート・チェイニー(元ブレッツほか)に次いで学校史上2位の記録。1999年に地元紙が選んだ「インディアナ大で20世紀最高のアスリート」では、水泳で9個の五輪金メダルを獲得したマーク・スピッツを抑え、堂々の1位に輝いた。残念ながらプロでは大成しなかったが、指導者としてUCLAなど4つの大学をトーナメントに導いている。
 
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