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NBA

ジャズの「歴代ベスト5」は?スーパーデュオと得点王コンビ、残る1人は“現役最強の盾”が選出

出野哲也

2020.07.01

【パワーフォワード】
カール・マローン

1963年7月24日生。206cm・117kg
在籍期間:18シーズン(1985~2003年)
成績:1434試合、平均25.4点、10.2リバウンド、3.5アシスト

 ジャズが約20年にわたってトップクラスのチームとして君臨できたのは、ストックトンを1984年に、そしてマローンをその1年後にドラフト指名したからだ。ルーキーシーズンこそ平均14.9点だったが、2年目以降は17シーズン連続で20点超え、この間のFG成功率は最低でも49.3%。ストックトンがピンポイントで配給するパスを受け取った“メイルマン(郵便配達人)”は、宛先を間違えることなくボールをゴールへと送り届けた。

 ボディビルダーのように鍛え上げた筋骨隆々の肉体で対戦相手を圧倒する様は、まさしく“パワーフォワード”の名にふさわしく、ティム・ダンカン(元サンアントニオ・スパーズ)が現われるまでは史上最高のPFの座に君臨。スタッツタイトルとは無縁であっても、1997、99年と2度シーズンMVPを受賞したほか、1989年からは11シーズン連続でオールNBA1stチームにも選ばれている。ただし、ここ一番で勝負弱かった印象も拭い難く、ジャズをチャンピオンへと導くことはできなかった。
 
【センター】
ルディ・ゴベア

1992年6月26日生。216cm・117kg
在籍期間:7シーズン(2013~)
成績:468試合、平均11.7点、11.0リバウンド、1.4アシスト

 オールドファンなら、224cmの長身で相手のシュートを叩き落とし続け、4度のブロック王に輝いたマーク・イートンも忘れ難いだろう。だが、同タイトル獲得は1度だけでも、総合的な守備力はゴベアがはるかに上回る。現在のNBAで最高のディフェンダーと見られているのは、2018、19年に2シーズン連続で最優秀守備選手賞を手にした事実でも明らか。リバウンドやブロックの数字以上に、彼がペイントエリアに陣取っていること自体が、相手チームにとっての脅威なのだ。

 そんなプレースタイルからついたニックネームは“スタイフル・タワー”。攻撃を抑え込む(=スタイフル)巨大な存在であることから、母国フランスの象徴エッフェル塔(英語でアイフル・タワー)をもじったものである。オフェンス時もスクリーナーとして重要な働きを見せるだけでなく、ピック&ロールからの得点で平均15点前後を奪取。NBAにおける新型コロナウイルス感染者第1号となって非難を浴び、トレードの噂も囁かれたが、ジャズが強豪として君臨し続けたければ、絶対にこの男を手放してはいけない。

文●出野哲也

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