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NBA

ウォール、カズンズらケンタッキー大から5人の1巡目指名が誕生した2010年。ただ最大の出世株は……【NBAドラフト史】

大井成義

2019.12.30

19位指名のエイブリー・ブラッドリーは強豪セルティックスに入団したこともあり、1年目は平均1.7点に終わった。だが、着実に成長を続け守備職人として地位を確立。(C)Getty Images

19位指名のエイブリー・ブラッドリーは強豪セルティックスに入団したこともあり、1年目は平均1.7点に終わった。だが、着実に成長を続け守備職人として地位を確立。(C)Getty Images

 2014年、ジョージはアメリカ代表チームの練習試合において、右足2箇所の開放骨折という重症を負った。その大ケガを克服し、2010年組最多となる6回のオールスター選出を果たしている。故障がちなウォールやカズンズに代わり、このドラフトクラスの出世頭へと成長した。

 冒頭のロッタリーで、ウォール獲得に向け人一倍気合の入っていたグランジャーだったが、ペイサーズが手にした指名順位は10位。結果が発表された瞬間、グランジャーは頭をうなだれながら大げさに首を振り、失望ぶりをアピールしていた。だが、1か月後のドラフトで獲得した選手が、後にスター選手となるジョージであり、むしろ最もラッキーなチームだったわけだ。
 
 あの頃、ペイサーズの中心選手として活躍していたグランジャーの姿は、もうNBAにない。2012年に左ヒザを痛め、さらには新鋭ジョージの著しい台頭もあり、ペイサーズは瞬く間にジョージのチームになっていった。居場所を失ったグランジャーは、2014年にトレードで放出され、翌2015年にはユニフォームを脱いでいる。

 今、2010年のドラフトロッタリーで頭をうなだれながら首を振っているグランジャーの映像を目にすると、未来を暗示しているかのようにも見え、そこはかとなく切ない気持ちになってしまう。これもまた、ドラフトとロッタリーという“歓喜と無常のドラマ”がもたらした悲哀と言えよう。

文●大井成義

※『ダンクシュート』2018年4月号掲載原稿に加筆・修正。
 

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