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海外サッカー

「理想的と言えない」連係不足が指摘されるエムバペとヴィニシウスの関係について有識者からは様々な見解! マドリーOBは「親密さは必須でない」

THE DIGEST編集部

2025.03.13

 これに対し、マドリーOBで引退後には監督も務めたホルヘ・バルダーノ氏は、テレビチャンネル『Movistar Plus+』のサッカー専門番組『El Tercer Tiempo』において、「2人は味方との連係よりも、自らゴールを決めることに長けた選手だ。互いにかみ合っていないと批判されているが、それは彼らの特性によるものだ」と主張する。

 そしてバルダーノ氏は、「彼らは2人とも素晴らしいスプリンターで、常にゴールを狙っているが、時にはパスよりもシュートすべき状況で、無理に互いを探そうとしすぎているように感じることもある。コンビネーション不足を疑われないように、必要以上に探し合っているようにも見えてしまう」と指摘した。

「ベリンガムのように、常に連係を意識してプレーしている選手もいる。だからこそ彼とはワンツーやコンビネーションプレーが頻繁に生まれる。それが彼のプレースタイルに根付いているからだ。選手の本質を変えるのは非常に難しい。エムバペとヴィニシウスはあまり走らないとも指摘されているが、彼らのような選手に持久力を求めるのは不可能だ」
 
 こう語ったバルダーノ氏は、さらにブラジルの伝説的な2人のストライカーを引き合いに出し、「私はバレンシアでロマーリオを指導し、マドリー(フロント時代)ではロナウドを見てきたが、彼らにとってトラックを1周走るのはまさに“拷問”であり、不可能なことだった。またポゼッションの練習にも、彼らは全く関心を示さなかった。しかし、ゴールを置いて練習をさせれば、どちらも世界最高の選手になった。だからこそ、その選手が獲得された理由を最大限に活かすべきだ」と訴えている。

 また、エムバペとヴィニシウスの個人的な関係についても、「彼らが十分に仲良くないから互いを探さない、という批判は正しくない。彼らがピッチ外でどの程度親しいのかは知らないが、ロッカールームでの親密さは必須ではない。これまでにも、非常に関係が悪くても、ピッチ上では抜群の相性を見せたケースは多々ある」として、ピッチ上でのコンビネーションと仲の良さは比例しないことを強調した。

 ラージョ戦でのアベックゴールからも、個々のレベルの高さが改めて窺えたものだが、今後、彼らがその関係の良し悪しに関わらず、「クラック」同士による前線での共演でサンチャゴ・ベルナベウのサポーターを満足させられるか、非常に興味深いものである。

構成●THE DIGEST編集部

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