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海外サッカー

セリエBで衝撃を与えた2クラブの現在は!? 消滅したブレシアは再建に向けて光が差し始め、生き残ったサンプドリアの前には厳しい現実が…

THE DIGEST編集部

2025.07.10

すでにクラブ再建に向けて動き出したブレシア(左)と財政面で厳しい状況にあるサンプドリア(右)。(C)Getty Images

すでにクラブ再建に向けて動き出したブレシア(左)と財政面で厳しい状況にあるサンプドリア(右)。(C)Getty Images

 2024-25シーズンのイタリア・セリエBは、幾度となく衝撃に見舞われることとなった。最初の衝撃は、最終節を終えた後、サンプドリアが勝点41で18位に沈み、1946年以来のクラブ史において初のセリエC降格が決定したことだ。

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 ところがその2週間後、15位で残留を決めたはずのブレシアに財務不正が発覚し、勝点剥奪のペナルティーが科せられたことで降格圏内の18位に転落。17位に繰り上がったサンプドリアは残留プレーオフに回り、サレルニターナとの対決を合計スコア5-0で制して降格を免れた。

 さらなる激震が走ったのは、その後である。来季のリーグ登録に必要な約300万ユーロ(約5億円)の支払いをブレシアのマッシモ・チェッリーノ会長が拒否したことで、かつてはロベルト・バッジョ、ジョゼップ・グアルディオラ、アンドレア・ピルロといった歴史的名手が所属したブレシアはプロとしての戦いの舞台を失うとともに、クラブとしても機能を停止してしまったのである。
 
 114年続いた歴史が突如幕を閉じてしまったロンバルディア州のクラブ。その引き金を引いたオーナーは、ホームスタジアムの「マリオ・リガモンティ」の鍵をブレシア市に返却するのを拒否したため、市議会がやむなく錠前師を呼んで門をこじ開けなければならない事態となった(イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』より)。

 スポーツ担当のアレッサンドロ・カントーニ市議は、南京錠が切除された後、「これは権力による行為ではなく、正義の行使である。チェッリーノは114年の歴史を消し去り、もはやクラブの所有者ではない。我々は今、ここから新しいページをめくろう」と訴えたが、実際にクラブ再建の動きはすでに見えているようだ。

 そのキーマンとなるのが、イタリア産業総連盟ロンバルディア支部の会長であり、さらにブレシアの西約30キロにあるガルダ湖畔の街サロを本拠地とするセリエCのクラブ「フェラルピサロ」のオーナーでもあるジュゼッペ・パジーニだ。彼は「プロサッカーの舞台にブレシアの名前を残すため」にフェラルピサロをブレシアに移転させ、名称も変更する意思があるという。
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