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海外サッカー

セリエBで衝撃を与えた2クラブの現在は!? 消滅したブレシアは再建に向けて光が差し始め、生き残ったサンプドリアの前には厳しい現実が…

THE DIGEST編集部

2025.07.10

 このプロジェクトには、ブレシア市とミラノ市が所有する公共多目的事業体「A2A」も支援を表明しており、新プロジェクトにスポンサーとして関与する見込みだ。さらにパジーニは、地元の他の実業家たちの協力を得て、強力なクラブ作りを進めようとしている。彼はすでにFIGC(イタリア・サッカー連盟)にリガモンティでの試合開催許可を得るための準備を進めており、新たなクラブ名については7月12日までに申請し、17日には正式承認される可能性があると、『Gazzetta dello Sport』紙は報じている。

 短期間で前例のないような転落ぶりを見せたブレシアに「ようやく光が差し始めた」(同メディア)一方で、このクラブの“災難”の恩恵を受けた形のサンプドリアは今、厳しい事態に置かれているようだ。こちらも悩みの種は財政面の問題である。

 サレルノでのB残留決定以降、何ら新シーズンに向けた動きがなかった「サンプ」は、ようやく7月22日から8月1日までポンテ・ディ・レーニョで合宿を実施すると発表。B残留に導いた指揮官アルベリコ・エバーニの退任が決まり、現時点で監督不在(後任はクラブOBのマッシモ・ドナーティが有力)のなか、スポーツディレクターのアンドレア・マンチーニ(ロベルト・マンチーニの息子)に与えられた予算は10万ユーロ(約1700万円)しかない。
 
 選手補強については、サンプが債務再編計画の過程にあるために直近2回の移籍市場では動きが制限。これまで「買い取り義務」や「買い取り権付き」のレンタルという形で戦力を調達していたが、7月31日までに全ての移籍に関する債権・債務を明確にし、870万ユーロ(約15億円)を支払う必要がある。さもなければ、レンタル中の選手は全て元のクラブに戻され、契約不履行によって罰金やポイント減などの制裁が科される可能性もあるという。

「クラブがやるべきはチームの再編だが、技術的ニーズよりも経済的制約が優先される。サンプドリアは2300万ユーロ(約40億円)という現在の給与総額を1500万ユーロ(約26億円)まで削減したいと考えているが、さらに彼らには依然として重い退職補償の負担が残っている。そして高額な給与を支払っている選手たちを手放したいものの、彼らの市場価値が低く、売却が難しい。現在は、『出ていきたい選手はご自由にどうぞ』という状況だ」

 このように報じた同メディアは、「栄光の夢は、今は引き出しの中にしまっておくべきだ。1年前には『残留』という言葉を口にするだけで侮辱のように聞こえたが、今となってはそれだけが唯一の現実的な目標になっている」と、1990-91シーズンにはスクデットを獲得した古豪の現状を表現して記事を締めている。

構成●THE DIGEST編集部

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