サッカーは足下の技術だけでするものじゃない。状況を見極める力や、ゲームインテリジェンスが欠かせない。何気ないプレーに相手がびっくりするような創造性が加われば、観る者もワクワクさせる。
スピードやジャンプ力、そしてスタミナだったりというフィジカル能力も必要で、相手の攻撃を何度だって食い止める泥臭いプレーができる選手は必要不可欠だ。たとえハイレベルなテクニックを持っていなくても、最後のところで身体を張って相手の攻撃を跳ね返し続ける選手はチームにとって貴重な存在だ。
そんな子どもの必要性を知るシンキビッツは言う。
「そうやって色んな選手が様々な関わり方ができるからサッカーは面白いんじゃないか。勝ち方もひとつじゃないからこそ、ドキドキワクワクするんじゃないか。技術に優れた選手は必要だけど、みんながみんな同じようなプレーをしたからって相手を上回ることができるのか? みんなそれぞれに特徴があって長所があるんだよ。そこが出発点だ。自分の武器を生かすためにどうすればいいかにチャレンジしていく。そのベストの場が試合なんだ。試合環境の整理は欠かせない大事な基盤なんだよ」
「サッカーが好き!」とキラキラの目でグラウンドにやってくる子どもたちは、サッカーができる環境を作り上げていってほしいと願う。試合結果を受けて、何が良くて、何を改善すべきか、次の試合ではどうしたらいいのかを考え、そして自分たちの課題と目標に取り組んでいく。もちろん各年代で取り組むべき要素を大事にしたうえで、だ。
試合で一生懸命戦って、勝った、負けたで一喜一憂する。でもそれ以上に褒め立てたり、試合後の反省会はいらない。何よりも必要なのは自主性を促すことなのだ。その点においてシンキビッツは「子どもたちの成長にとって、できることは何でも自分でさせることが大切だよ」と説く。
「例えばだけど、僕は練習を休むことに関しては問題ないと思っている。でもその連絡は自分でしてこないといけない。彼らには日常生活もある。学校のことで忙しかったり、友だちと遊ぶ時間が必要な時だってあるだろう。だから何の問題もない。ただそのために『ママ、コーチに電話をかけて』はいけない。自分のことなんだからね。
はっきりと『今日は疲れているから練習休みます』『明日、学校でテストがあるから勉強します』と言えればいいんだ。指導者からしたら、ちょっとはがっかりするだろうけど、それだけの話だ。それを受け止めることも指導者として大事な要素になる。次にその子が来たときに『うーん、この前練習休んだのは残念だったなぁ』と思えるような準備をしておけばいいんだ」
そうやって子どもたちがサッカーの楽しさをどんどん知って、もっともっとサッカーをやりたいって思ってもらえる環境をグラスルーツでどれだけ充実させることができるかが、日本サッカーの将来にとって非常に重要なテーマとなるはずだ。
このサッカー人気に火が付いた今だからこそ、日本サッカー協会が千載一遇のチャンスをいかして、普及活動、試合環境整備、指導者育成を無理なく円滑に納得のいくものにしていけるかに注目したい。
取材・文●中野吉之伴
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「サッカーが好き!」とキラキラの目でグラウンドにやってくる子どもたちは、サッカーができる環境を作り上げていってほしいと願う。試合結果を受けて、何が良くて、何を改善すべきか、次の試合ではどうしたらいいのかを考え、そして自分たちの課題と目標に取り組んでいく。もちろん各年代で取り組むべき要素を大事にしたうえで、だ。
試合で一生懸命戦って、勝った、負けたで一喜一憂する。でもそれ以上に褒め立てたり、試合後の反省会はいらない。何よりも必要なのは自主性を促すことなのだ。その点においてシンキビッツは「子どもたちの成長にとって、できることは何でも自分でさせることが大切だよ」と説く。
「例えばだけど、僕は練習を休むことに関しては問題ないと思っている。でもその連絡は自分でしてこないといけない。彼らには日常生活もある。学校のことで忙しかったり、友だちと遊ぶ時間が必要な時だってあるだろう。だから何の問題もない。ただそのために『ママ、コーチに電話をかけて』はいけない。自分のことなんだからね。
はっきりと『今日は疲れているから練習休みます』『明日、学校でテストがあるから勉強します』と言えればいいんだ。指導者からしたら、ちょっとはがっかりするだろうけど、それだけの話だ。それを受け止めることも指導者として大事な要素になる。次にその子が来たときに『うーん、この前練習休んだのは残念だったなぁ』と思えるような準備をしておけばいいんだ」
そうやって子どもたちがサッカーの楽しさをどんどん知って、もっともっとサッカーをやりたいって思ってもらえる環境をグラスルーツでどれだけ充実させることができるかが、日本サッカーの将来にとって非常に重要なテーマとなるはずだ。
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