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海外サッカー

沈黙のメッシとネイマールはファンに謝罪、殊勲のディアスは感謝…パリSGとミラン、今年に入って絶不調の2チームがCL再開初日で明暗

THE DIGEST編集部

2023.02.16

 一方、ミランはこれまで親善試合を含めて2分け3敗と未勝利の相手であるトッテナムと12年ぶりに対決。ピーター・クラウチのゴールでトッテナムが勝利し、試合後にジェンナーロ・ガットゥーゾがジョー・ジョーダン・アシスタントコーチの顔面に頭突きを食らわした一戦以来となるサン・シーロでの対峙は、やはり1ゴールで勝敗が決し、今回はミランがテオ・エルナンデスのシュートのこぼれ球をブラヒム・ディアスが詰めてヒーローとなった。
 
 ミランの今年に入ってからの不調ぶりはパリSG以上であり、セリエA第17節ローマ戦で87分から2点を失って勝利を逃して(2-2)以降、完全に崩れ、なんとそこから公式戦7試合で2分け5敗、セリエAでは2位から6位に急降下してしまった。怪我人の多さに端を発し、攻守両面で大きく力が落ち、結果を出せない中で自信も喪失、ステーファノ・ピオーリ監督の采配も裏目に出ることが多くなるなど、長いトンネルに突入したかと思われた。

 トッテナム戦を前に、指揮官はセリエAとプレミアリーグの経済格差に言及し、対戦相手が強大で格上の存在であることを強調していたが、22節トリノ戦で粘り強さを発揮して8試合ぶりの勝利を飾ったロッソネロは、トッテナムが怪我人を多く抱えて完調ではなかったとはいえ、最後まで序盤のリードを守り切った。それは昨季、11年ぶりのスクデットを獲得したチームの戦いぶりそのものだった。

 殊勲の決勝点を挙げたディアスは、「チームの戦いぶりには非常に満足している。この一週間、我々は信じられないほどの仕事を果たしてきた」と語り、スタンドから素晴しい雰囲気を生み出したファンにも言及。「スタジアムに来てくれた人々も、本当に素晴らしかった。我々全員がサン・シーロを照らした」と、ファンもこの勝利に大きく貢献したことを強調し、「声援を受ければ、もっとチームは良くなる」と付け加えている。

 奇しくも、CL再開後の初日を戦ったホームチームは、ともに苦境の中で難敵相手の戦いに臨み、対照的な結末を迎えることになった。しかし、この戦いにはリターンマッチが控えており、3週間後に天国と地獄がひっくり返る可能性は十分にある。パリSGの場合、最も違いを生み出せるエース、キリアン・エムバペのスタメン復帰が期待できることは、大きな希望だろう。たとえCLにおけるホームでの1戦目を落としたチームが次ラウンドに勝ち進む確率が6%以下だとしても……(『L’EQUIPE』紙より)。

構成●THE DIGEST編集部
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