先日行なわれた男子テニスツアーのATP500シリーズ「中国オープン」(9月25日~10月1日/中国・北京/ハードコート)で初のツアー決勝進出を果たした19歳の新鋭ラーナー・ティエン(アメリカ)。今年1月の段階で120位台だったランキングも今や36位まで上げており、いよいよトップ30入りも視野に入ってきた。
現地1日に実施された中国オープン決勝では世界2位のヤニック・シナー(イタリア)に終始主導権を握られて2-6、2-6で完敗したティエンだが、大会を通して十分に胸を張れるパフォーマンスだった。なぜならロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/現9位)やダニール・メドベージェフ(ロシア/元1位/現18位)といったツアー屈指の実力者たちを倒して決勝に進むと予想した人はほとんどいなかったからだ。
昨年末に行なわれた20歳以下のシーズン最終戦「ネクストジェンATPファイナルズ」で準優勝したティエンの名が世界に知れ渡ったのは、予選から出場した今年1月の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハード)でのことだった。2回戦でメドベージェフを撃破するなど怒涛の快進撃を演じ、四大大会初のベスト16へ進出。その後もツアーレベルの大会で素晴らしい活躍を見せてきた。
そんな期待の逸材を支えているのが、1989年の全仏オープンにて男子選手史上最年少となる17歳3カ月での四大大会シングルス優勝を経験し、過去に我らが日本のエース錦織圭(元4位/現112位)のコーチを務めたこともあるマイケル・チャン氏(アメリカ/53歳)だ。
海外テニス専門サイト『tennishead』など複数のメディアによると、チャン氏は今年7月の「ムバダラ・シティDC・オープン」(アメリカ・ワシントンDC/ハード/ATP500)の開幕直前にティエンのコーチに就任。「プロ選手としてプレーした経験を持つ指導者と一緒に仕事をするのは初めて」という19歳は、まだ3カ月ながらチャン氏との新タッグに早くも手応えを感じていると明かす。
「僕がまだプロとしてのキャリアをスタートしたばかりということもあって、チャン氏が持っているプロ選手かつコーチとしての経験は、僕にとって非常に大きな意味を持っている。今自分が経験していることと同じことを経験したコーチがいてくれることはもちろん、僕が日々どんなことを考えているか、どんな気持ちになっているかを理解してくれる人がいるのは、本当にありがたいこと。名選手が名コーチになるとは限らないだろうけど、彼の過去の経験は僕の大きな助けになっている」
日本のファンにもおなじみの存在であるチャン氏が、次世代のホープを支えている姿は実に感慨深い。チャン氏の下で成長したティエンが錦織と対決する際は大きな注目を集めるに違いない。
文●中村光佑
【画像】全豪オープン2025で熱戦を繰り広げたティエンら男子選手たち
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昨年末に行なわれた20歳以下のシーズン最終戦「ネクストジェンATPファイナルズ」で準優勝したティエンの名が世界に知れ渡ったのは、予選から出場した今年1月の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハード)でのことだった。2回戦でメドベージェフを撃破するなど怒涛の快進撃を演じ、四大大会初のベスト16へ進出。その後もツアーレベルの大会で素晴らしい活躍を見せてきた。
そんな期待の逸材を支えているのが、1989年の全仏オープンにて男子選手史上最年少となる17歳3カ月での四大大会シングルス優勝を経験し、過去に我らが日本のエース錦織圭(元4位/現112位)のコーチを務めたこともあるマイケル・チャン氏(アメリカ/53歳)だ。
海外テニス専門サイト『tennishead』など複数のメディアによると、チャン氏は今年7月の「ムバダラ・シティDC・オープン」(アメリカ・ワシントンDC/ハード/ATP500)の開幕直前にティエンのコーチに就任。「プロ選手としてプレーした経験を持つ指導者と一緒に仕事をするのは初めて」という19歳は、まだ3カ月ながらチャン氏との新タッグに早くも手応えを感じていると明かす。
「僕がまだプロとしてのキャリアをスタートしたばかりということもあって、チャン氏が持っているプロ選手かつコーチとしての経験は、僕にとって非常に大きな意味を持っている。今自分が経験していることと同じことを経験したコーチがいてくれることはもちろん、僕が日々どんなことを考えているか、どんな気持ちになっているかを理解してくれる人がいるのは、本当にありがたいこと。名選手が名コーチになるとは限らないだろうけど、彼の過去の経験は僕の大きな助けになっている」
日本のファンにもおなじみの存在であるチャン氏が、次世代のホープを支えている姿は実に感慨深い。チャン氏の下で成長したティエンが錦織と対決する際は大きな注目を集めるに違いない。
文●中村光佑
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