現在開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン)の男子シングルスで、4度目の3回戦進出を決めた世界ランキング11位のアレックス・デミノー(オーストラリア)が試合後の記者会見に出席。その中でメンタル面の問題を克服するために考え方を変えたことを明かした。
6月の「全仏オープン」(フランス・パリ)で2回戦敗退を喫した直後に過酷なツアースケジュールが原因で「燃え尽き症候群のような状態に陥っている」と告白していたデミノーだが、“マインドチェンジ”をきっかけに、精神的苦悩を乗り越えつつあると手応えを口にする。
今回のウインブルドンに第11シードで参戦しているデミノーは、現地7月3日の2回戦で予選勝者のアルテュール・カゾー(フランス/世界ランキング115位)を4-6、6-2、6-4、6-0で撃破。試合後の会見では「ここ数週間は、全体的な結果に一喜一憂するのではなく、『小さな成功を大事にする』という考えのもとで試合に臨んでいる」と明かし、そのメンタリティが「スロースタートになってしまった」カゾー戦でも生きたと満足感を示した。
「この試合を振り返ると、きっと以前の自分だったら、この試合の入り方に満足していなかったんじゃないかなって思う。『これじゃ足りない。この大会で結果を出したいなら、もっとレベルを上げないと』ってね。でも今の僕の考え方は違う。プレーに満足できるし、気持ちもリセットできる。今日の試合でも自分のプレーを取り戻せたし、苦しい時間帯も乗り越えられた」
昨年12月に婚約した女子世界43位のケイティ・ボールター(イギリス/28歳)の存在も自身の精神状態に影響するとデミノーは言う。ちなみにボールターは今大会初戦で元2位のパウラ・バドサ(スペイン/現9位)を破ったものの、2回戦でラッキールーザー(欠場者の発生により予選敗者が本戦に繰り上がる措置)のソラナ・シエラ(アルゼンチン/101位)に無念の逆転負けを喫した。
「もちろん、彼女の存在は自分にも多少は影響する。それでも気持ちを切り替えて、自分に意識を戻す必要がある。翌日には自分の試合が待っているわけだし、それもタフな試合になるものだからね。ツアーで戦い続けるのは様々な要素が絡んでいて、簡単ではないけど、そのあたりはもっとうまくやれると思うし、経験を積むことで良くなっていくはずだ」
メンタル面の問題に真摯に向き合い、前向きな思考へと舵を切ったデミノー。引き続き“小さな成功”にフォーカスしながら、聖地ウインブルドンでのさらなる勝ち上がりを期待したい。
文●中村光佑
【画像】デミノーほか、ウインブルドン 2025 を戦う男子トップ選手たちの厳選フォト
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今回のウインブルドンに第11シードで参戦しているデミノーは、現地7月3日の2回戦で予選勝者のアルテュール・カゾー(フランス/世界ランキング115位)を4-6、6-2、6-4、6-0で撃破。試合後の会見では「ここ数週間は、全体的な結果に一喜一憂するのではなく、『小さな成功を大事にする』という考えのもとで試合に臨んでいる」と明かし、そのメンタリティが「スロースタートになってしまった」カゾー戦でも生きたと満足感を示した。
「この試合を振り返ると、きっと以前の自分だったら、この試合の入り方に満足していなかったんじゃないかなって思う。『これじゃ足りない。この大会で結果を出したいなら、もっとレベルを上げないと』ってね。でも今の僕の考え方は違う。プレーに満足できるし、気持ちもリセットできる。今日の試合でも自分のプレーを取り戻せたし、苦しい時間帯も乗り越えられた」
昨年12月に婚約した女子世界43位のケイティ・ボールター(イギリス/28歳)の存在も自身の精神状態に影響するとデミノーは言う。ちなみにボールターは今大会初戦で元2位のパウラ・バドサ(スペイン/現9位)を破ったものの、2回戦でラッキールーザー(欠場者の発生により予選敗者が本戦に繰り上がる措置)のソラナ・シエラ(アルゼンチン/101位)に無念の逆転負けを喫した。
「もちろん、彼女の存在は自分にも多少は影響する。それでも気持ちを切り替えて、自分に意識を戻す必要がある。翌日には自分の試合が待っているわけだし、それもタフな試合になるものだからね。ツアーで戦い続けるのは様々な要素が絡んでいて、簡単ではないけど、そのあたりはもっとうまくやれると思うし、経験を積むことで良くなっていくはずだ」
メンタル面の問題に真摯に向き合い、前向きな思考へと舵を切ったデミノー。引き続き“小さな成功”にフォーカスしながら、聖地ウインブルドンでのさらなる勝ち上がりを期待したい。
文●中村光佑
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