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海外テニス

苦戦続きのジャパンOPでルードがついに本領発揮! カギはハードコートへの順応と“新公式球“との相性<SMASH>

内田暁

2025.09.29

ジャパンOPでは苦戦が続いていたルードだが、今年はベスト4進出。公式球がヨネックスに変わったことも好調の要因と語る。写真=滝川敏之

ジャパンOPでは苦戦が続いていたルードだが、今年はベスト4進出。公式球がヨネックスに変わったことも好調の要因と語る。写真=滝川敏之

 ベースラインのはるか後方、壁に背が付きそうなポジションからリターンを深く打ち返すと、瞬時にポジションを上げ、強烈なフォアをコーナーに打ち込む。

 相手がネットに詰め時間を奪いに来ようとも、スピンをかけたパッシングショットで、次々にライン際に強打を刺した。

 サービスも快調で、ファーストサービスは83%の高確率で決まり、そのうち80%をポイントにつなげる。完璧とも言えるパフォーマンスに、予選から快進撃を見せてきたアレクサンダー・ブキッチ(オーストラリア/世界ランキング95位)も打つ手がない。第4シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)が、6-3、6-2、試合時間わずか58分でベスト4へと駆け込んだ。

 現在世界12位、最高位は2位のルードの実績と実力を思えば、ジャパンオープンテニス4強入りは、順当な結果に見える。だが日本好きを公言する彼の、東京での戦いは苦闘の歴史。2022年から3年連続で出場するも、白星は2年前の1つのみだった。

 クレーコート育ちの彼にとって、多くの選手が「速い」と口を揃える有明のサーフェスは、持ち味が生かせぬコートだろう。キャリア全体の勝率を見ても、クレーは73.6%なのに対し、ハードコートでは58%まで落ちる。
 
 その彼が、今大会で好調なのには、理由があるのか――?

 その問いにルードは、「過度に期待していないのが、良いんじゃないのかな」と笑う。さらには、自身の「ハードコートでのプレーの向上」、そして「新しい公式球」も要因にあげた。

「ここのサーフェスは今年も速いが、速いハードコートでも勝てるようになったのは、自分のプレーが、正しい方へと向かって上達しているからだと思う。

 あとは公式球が、今年からヨネックスに変わった。僕のラケットもヨネックスだから相性が良いのか、打感がすごく心地良いんだ」
 
「ボールそのものは他社と大きく違うわけではないだろうが、少しのプレッシャーなどの差で打感は変わる。普段はストリングスの調整が必要だが、今回はそれも必要ない。スピンのかかり具合も良いと感じている」

 これらが、ルードが挙げた考え得る要因だ。
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